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あの後も大変だった。
村田は「俺ら22期生の花がついに食われた」と泣き付いてくるわ、中野は俺の顔を見た途端顔を赤くして悲鳴に近い声を上げながら飛び出して行くわ。
そんな同期らの動揺を見て心底楽しそうに笑うヤスの尻に蹴りを入れようとしたが、痛みが走った腰に息が詰まる。
その様子に「こいつマジでやってんな」と楽屋中に響く声で話すのことはヤスを恨んでも良いと思う。
バレるのは時間の問題だ、とは思っていたが。
・
「お前が1人身体を許したことで俺もって近寄ってくる奴らいるだろうな。気を付けて帰れよ」
「ああ、送ってはくれないんだ」
「誰が送るかよ。……じゃ、また明日な」
そう言いつつも劇場から最寄り駅まで同じ電車で帰宅してくれる辺り、こいつは優しい奴だ。
「あ〜A、」
「ん?」
「──俺もそのうち抱きに行くから覚えとけ」
扉が閉まる数秒前、耳元に唇を寄せて囁いた男の不敵な笑み。唖然としながらひらひらと振る手に応えられずに去っていく電車を見送っていると、ぐい、と身体が後ろに倒れた。
「うわ、!」
「……」
「すみません、どなたで──」
人気の少ないホームで呼吸音だけが聴こえる。
俺の身体を胸元で支えながら固唾を呑む人物の腕を振り払おうとすると、黙れと言うかのように口元を覆われた。
「っ、!」
「──はぁ、こらA、何で俺が1番じゃないわけ?そりゃ無いでしょ」
聞き覚えのある声に身体の強張りが緩まるのを感じたのか、少し嬉しそうに笑って口元を覆っていた手を離した。
「っ、吉野……?」
「うん。もう少し穏便にいきたかったんやけど、我慢ならんかった。今日家上がらせて」
後ろを振り向くと光の無い瞳と目が合う。
「明日お前ライブは、」
「いやそんなん今どうでもいいやろ!早く」
痺れを切らした様子で近くのエレベーターに俺の身体を押し込む。
扉が閉まるのを見計らっては、俺の頬を包んで苦しそうに口を開いて唇に噛みついてきた。
ラッキーアイテム
革ベルト
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眠蕗(プロフ) - のののさん» ののの様 いつもありがとうございます🥲!あちこち赤く染められ悪態をつきながらも登壇する来夢くんの姿がkygkさんの📱に収められていそうです。警備員来夢くんを警備する人手が必要かもしれません…笑 (5月2日 22時) (レス) id: 70e89bae7c (このIDを非表示/違反報告)
ののの(プロフ) - 度々コメント失礼します!更新待ってました〜!Xもフォローさせていただいて、更新されたこと気づいた瞬間読みにきました!あの矢印kygkさんにちゅーされる来夢くん🤭赤いのついてめっちゃ嫌な顔してるの想像つきます笑 (4月30日 22時) (レス) @page46 id: fd9e305be7 (このIDを非表示/違反報告)
眠蕗(プロフ) - あこさん» あこ様 温かいコメントを下さりありがとうございます!暫く停滞しており不安がありましたが、そう仰っていただけて励みになります🥲今後も同期2人の絡みは書きますので、今後ともよろしくお願いいたします…! (4月30日 12時) (レス) id: 70e89bae7c (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - はじめまして、更新が嬉しくてついコメントを…失礼します!🥲男主くん魅力的で愛されてて最高の作品です…♡大好きな方ばかりなのですが、個人的にはおーかわうちさんとの絡みが嬉しいです…🥰これからも楽しみにしております無理なく頑張ってください! (4月30日 1時) (レス) id: d7ae2cc963 (このIDを非表示/違反報告)
眠蕗(プロフ) - のののさん» ののの様 ご連絡差し上げるのが遅くなり申し訳ありません!感想をいただけて嬉しいです。裏描写のあるストーリーもいつかは書きたいと考えておりました。作成した際はお知らせさせていただきます、ご意見お寄せいただきありがとうございます🥹 (3月30日 22時) (レス) id: 70e89bae7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:眠莉 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=avgvu80491
作成日時:2024年1月7日 0時