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「ここに居る皆がずっと俺を好いてくれてんなら、それで構わない」
何気無く呟いたその言葉があらゆる方面へと拡散されていき、俺への好意を隠さず向けてくる芸人が増えた。
そう感じざるを得ない状況。
楽屋に入ると、いつ誰が置いたかは分からないが、〈来夢A差し入れBOX〉と紙が貼られた段ボールが楽屋の中心に置かれていた。
恐る恐る中身を覗くと今にも溢れそうなほどの紙袋や手紙が山積みになっているのが見えた。
「うへぇ」
「Aくん今日やったネタ調整したいんだけど……わー!Aくん差し入れの量凄ーい!」
「爽。何故か分からねぇけど……今来たら置かれてた」
「流石僕の相方。大大大人気じゃんっ」
「ありがてぇけど、……はは、何だこれ」
相方は「僕ひとりで来夢くんの独り占めは勿体無いから」と言い、俺の存在が広まってゆくことを嬉しがっていたのだが、俺自身は簡単に受け入れられずにいた。
「──あら、乗り遅れたか」
「逆に今が狙い目です。一番上に乗せちゃいますね」
「印象残して差ぁ付けたいもんな」
差し入れの山にぽす、と乗せられた二通の手紙。
「……京極さん、くるま」
「お疲れさん、A、陣川」
「お疲れ様です、2人とも」
「お疲れ様でーっす!俺は2人も来ると睨んでましたっ」
「あら、バレてたか」
「──んじゃ、ちゃんと俺の愛受け取ってな」
「敵が増えて燃えてます、俺」
……女性も男性も俺は偏見ねぇけど、こうも同性、ましてや芸人仲間からラブレター貰うことになるなんて誰が予想したんだよ。
「ふふん、やっぱこれ置いて良かった〜。直接渡せないウブ芸人もこれならひっそりアタックできるもんね!」
「は?」
胸を張る爽の言葉に耳を疑い聞き返すと、「僕が置いたんだよね」とあっけらかんと話しやがった。
「こっち来い、爽」
「はーい──いだ!Aくん痛い!」
「いつもお前は俺の悩みの種を育ててやがる!!」
反射的に尻に蹴りを入れたのは許して欲しい。
ラッキーアイテム
革ベルト
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眠蕗(プロフ) - のののさん» ののの様 いつもありがとうございます🥲!あちこち赤く染められ悪態をつきながらも登壇する来夢くんの姿がkygkさんの📱に収められていそうです。警備員来夢くんを警備する人手が必要かもしれません…笑 (5月2日 22時) (レス) id: 70e89bae7c (このIDを非表示/違反報告)
ののの(プロフ) - 度々コメント失礼します!更新待ってました〜!Xもフォローさせていただいて、更新されたこと気づいた瞬間読みにきました!あの矢印kygkさんにちゅーされる来夢くん🤭赤いのついてめっちゃ嫌な顔してるの想像つきます笑 (4月30日 22時) (レス) @page46 id: fd9e305be7 (このIDを非表示/違反報告)
眠蕗(プロフ) - あこさん» あこ様 温かいコメントを下さりありがとうございます!暫く停滞しており不安がありましたが、そう仰っていただけて励みになります🥲今後も同期2人の絡みは書きますので、今後ともよろしくお願いいたします…! (4月30日 12時) (レス) id: 70e89bae7c (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - はじめまして、更新が嬉しくてついコメントを…失礼します!🥲男主くん魅力的で愛されてて最高の作品です…♡大好きな方ばかりなのですが、個人的にはおーかわうちさんとの絡みが嬉しいです…🥰これからも楽しみにしております無理なく頑張ってください! (4月30日 1時) (レス) id: d7ae2cc963 (このIDを非表示/違反報告)
眠蕗(プロフ) - のののさん» ののの様 ご連絡差し上げるのが遅くなり申し訳ありません!感想をいただけて嬉しいです。裏描写のあるストーリーもいつかは書きたいと考えておりました。作成した際はお知らせさせていただきます、ご意見お寄せいただきありがとうございます🥹 (3月30日 22時) (レス) id: 70e89bae7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:眠莉 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=avgvu80491
作成日時:2024年1月7日 0時