この世界の主役はwrwrdだと思っていたが本当は僕らしい3

ひゃくよん ページ35

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靴を汚したくないので、素足で砂を踏む

…くすぐったいwし、あッついな！！！
そりゃ太陽に照らされてるんだから熱いかそうか！


熱さに耐えながら海の方へ走ると、思ってたより手前で砂が冷たくなった
さっきまで満潮だったのかな

ズボンを捲り上げて、水が来ても良いようにすると
急に押し戻ってきた水が冷たくてビックリする



syp「ビーサン(ビーチサンダル)買ってきたで〜」


『ん、ありがと！』


syp「うわ、つめたっ」


『え〜気持ちよくない？』



ビーチサンダルを履くと、また違った感触で少し気持ち悪い…が、楽しいからいいや

水にビックリして肩を弾ませるショッピに笑うと、蹴って水を飛ばしてきた…冷たい



『お、見て見て！かに！』


syp「ほんまや、うまそ…」



流石に素手は怖いので、そこら辺から棒を拝借してつついてみる

なんか可愛い…かに、食用に飼おうかな…



『ねーショッピ、かに可愛くない？

でも食べるなら大きい方がいいよね…』







syp「…ほんとだ、かわいー」



僕の横髪を耳にかけながら、目を合わせて微笑んで言うショッピ

こんなに顔が整ってるやつに言われて、赤くならないやつなんていない

海の温度と真反対の熱さが顔に集まっていく



『…からかってる？』


syp「なんのことだかさっぱり」



なんかムカつく…
ニヤニヤしてくるショッピには制裁を下そう！それが良いさ！

『ばーか！』と子供っぽい悪口しか浮かばなかったのでそれを吐き出しながら

すくえるかぎりの水をショッピに飛ばした


−


オレンジ色にキラキラ光る海を横目に、バイクのエンジン音が体に響く

海のせいで冷えていた体が、バイクに乗ることで受ける風によりもっと冷えてきた

暖かさを求めるように、モフモフした背中を抱き締める


さっきまで濡れてた服は能力で乾かしたよ！いやビチョビチョだったわ！

でも楽しかったからね！いいよ！
…まだあそびたかったんだけどなぁ


子供のように駄々をこねるわけにもいかないが、そうしたいくらい楽しかったのだ

小さい頃にあんま遊べなかったのが反動で来たみたいな？



『…ねぇ〜ショッピ、楽しかったね』


syp「楽しかったな、デート」



からかわれているのは分かってる
でも、今日の楽しかったことが過去になってしまうのが気にくわない



『…デートで良いからさ、また来ようよ』


syp「せやな…次来たときはもっと楽しいで」


『また遊べる？』


syp「ん」


『楽しみにしてる！』

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