白い君に映るもの【ヒロアカ】 (ページ17)

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轟side

『無事？』

「あぁ、大丈夫だ。」
きっと基礎学でのことを言っているのだろう。

授業が終わり、帰ろうとしてた。
流は、女子と仲良くなったようで、
女子が、遊びに行こうと誘っている。

『ごめん、門限あるから』
と、無表情で返し
他の奴らは、小学生か！！と、ツッコミを入れ納得し帰っていった。

「いいのか？」

『うん、轟が、僕に何か聞きたそうな顔してた』

「お見通しなんだな」
少し笑いながら言った。

『あぁ、で、何を聞きたい？』

「帰りながらでもいいか？」

流は、コクリと頷いた。

「お前のあの姿はなんだ？」

『僕の個性には、3段階あって、
　1段階は人のまま炎だけを操る。力は元のまま。あと、化かすことができる。
　2段階は一番調整が難しくて、キャパオーバーが早い。
　でも一番強い。力が強くなって、スピードが速くなる。
　炎を操れて、化かすことができる。
　3段階は狐の姿になる。小回りがきかない。
　でも、それ以外は結構強い。』

流は、考えながら話した。

「化かすって、なんだ？」

『いろいろ、轟にしたのは、視界。
　痛みを化かすこともできる。
　でも、治癒じゃなくて、痛みを一時的に消しただけ』

「なんで、炎が熱くないんだ？」
狐に抑えられた時の疑問だ。

『僕のやつは、狐火。
　温度も変えれる。支える力。形。操れる』

すげぇ...

「あの、狐はなんだ？」

『よく分からないけど、五歳の頃から僕を守ってくれる。
　1段階と2段階の時出る。3段階の時は、合体したって感じ。
　ちゃんと意思があって、右目が燃えると、意識と視界の共有ができる。』

「ありがとう、知りたいことはそれだけだ。
　あと、よく喋るようになったな」

『...そうかな』

「あぁ、中学と比べたら」

『あの頃は、余裕、なかったから』

今では、ずっと無表情だがそのうち笑うようになるのか？

「笑えるといいな」
流は、無表情に俯いていた。

まぁ、何か抱えてるものがあるのだろう。

「無理するなよ」
そう言うと、

『いつか...』
と、呟いていた。

その日は、一緒に途中まで帰った。