ダイスキナヒト (ページ26)

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取り敢えずAをベッドに寝かせ様子を伺う

あ、一応今吉さんにメール入れなきゃな…
…まぁそんな事後でいいか。Aが起きた時にでも入れりゃいい

つーか改めて見ると

「すげー綺麗なんだなー…」

いつも近くで見てたけど、しっかり見たのは初めてかもしれねえ
確かにいつも俺の方が先に寝るしな…

衝動が理性を削り取っていく
ちょっとだけ、と手を絡めて頬擦りする

この手が、俺を慰めてくれた
この手が、俺を褒めてくれた
この手が、俺を愛してくれた

「不器用だよな、ほんと。言いたい事いっぱいあんのに言葉にするのが苦手なんだよ
　いい先輩に恵まれ過ぎたせいで……というかサトリが2人だもんな
　言わなくても伝わったし、そのせいで甘やかされたっつーか……俺って生意気だよな
　高校に入ってもずっとAを独占してる。それでもまだ足りねえ…」

どれだけ甘い毒で窒息させられそうになってもそれ以上の愛で返してやる
寧ろ俺の愛で窒息しろ

「……好きだ…好き、好き好き好き…俺はAだけ見てるんだから、Aも俺だけ見てろっ」

飽きる程囁いてやるからAも俺に溺れろよ
じゃねえと割に合わないじゃねえか

触れるだけのキスをして隣に寝転んだ

この行動をまさかAが全部聞いてたなんて知るのは後の事なんて知らずに。