終っちまえ、世界 ページ21
しんみり…
めっちゃ一人称視点なのでクソ
話が浅い
設定が浅い
全てが浅い
_________
とむらくん、とむらくん、って俺の名前を呼ぶAの声が好きだった。
ちょっとしたサプライズで大袈裟に喜ぶAの笑顔が好きだった。
こんな俺を優しく抱きしめて、俺の冷めきった体温を溶かしてしまうほどのAの体温が、全てが好きだった。
Aが笑わなくなったのは、クソみたいな世の中のせいだった。
Aは元々敵なんかと関わるような奴じゃなくて、雄英に通ってヒーローを目指してるような奴だった。
目が痛くなる程キラキラ眩しくて、うざったるい程に青春とやらを満喫してて、道を誤らなければ俺みたいな敵とはきっと一生関わってなかったんだろう。
Aはどうしようもなく優しかった、敵味方関係無しに。
だからあの日お前は俺に手を差し伸べたし、俺はお前をこっちに引きずり込んだ。
ただあの時触れたお前の優しさは俺には初めてで、この寵愛を受けている雄英のガキ共が妬ましかった。
Aはこんなことをしても俺には変わらず優しくて、俺はただそれが心地良かった。
それから数ヶ月した頃、Aが笑わなくなった。
黒霧にここ数日の出来事を調べさせると、Aの身内が敵に襲われて一家全員亡くなったことが分かった。
俺はそれを聞いてから、Aの傍に居続けるようになった。Aが寂しくならないようにと。
「…とむらくん…」
「どうした」
「とむらくん……」
「…………」
Aが笑うことはなかったが、それでもいいと思った。Aは俺を頼ってくれるし、傍に居る限り死のうとしても止められるから。
Aは泣いて、泣き疲れて、毎日俺に寄りかかって眠っていた。
Aの手を握りしめると、Aは顔を泣きそうに歪ませて「お母さん」と呟いた。
俺は多分、Aの心の隙間を埋める存在にはなれないんだろう。分かっているのに、そう思えば思うほど脳みその中がぐちゃぐちゃになって、痒みが止まらなかった。
Aの手は自分自身の体温を忘れてしまうほどに暖かかった。
俺以外の全てからお前が消えて無くなってしまえばいいのに と、俺の肩で眠るお前に祈った。
そうしたらきっと、頭がおかしくなるくらいの痒みもお前の苦しみも、全部全部壊れて無くなってしまうから。
大人になれない系おとなたち→←運命に出逢うためにくり返した地獄
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ゆう(プロフ) - オバホ好き、、優しいんだろうなって常日頃思う (2022年8月29日 17時) (
レス) @page26 id: 43275f8478 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ(プロフ) - 小川優さん» そう言ってもらえて嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年8月15日 3時) (レス) id: f378124263 (このIDを非表示/違反報告)
小川優(プロフ) - 全部重ためだけど短いからブルーにならずに読めていい!!! (2022年8月14日 1時) (レス) @page24 id: 43275f8478 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ(プロフ) - 真昼さん» だいたい月1で作品を書いているので、いつになるかは分かりませんが続きます。 (2022年8月5日 16時) (レス) id: f378124263 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 続きますか？ (2022年7月22日 0時) (レス) @page24 id: 279e5ec09b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむ | 作成日時：2021年11月23日 20時
