運命なんてたいしたことないと笑って(1) ページ5
物心ついた時から両親に「ヒーローになりなさい」と言われ続けてきた。
「ヒーローになりなさい」
「血が繋がっていなくても誰かを助けなさい」
「ヒーローとして、誰かを庇って死になさい」
なんでヒーローにならないといけないのか、家族でもないのに助けないといけないのか。
幼い私は何も分からなくて、雄英に進学した今でも分からなかった。
その時から今までずっと勉強も運動も1番を取って、雄英の入試だと3位とかだったけど、両親の言う通りにしてきた。
いつも相澤先生に言われる。
「お前本当にヒーローになりたいのか」
いや別に。
なりたくないけど、親に言われたから雄英に進学しました。
そう答えた気がする、いつも。
相澤先生もいつもこう答える。
「2年になるまでにヒーロー目指す理由思いつかねぇと除籍処分にする。本当にやりてぇこと見つけろ」
知らねぇよ
勝手に除籍処分にしろ、バカ
私は申し訳なさそうにすみませんと答える。
相澤先生いつもこのやり取りして飽きないのかな。私飽きたよ。先生聞くことも言うことも全部同じだし、お前は私の親にそう教えろって言われた日雇いヒーローかよ。
(うっざ)
家までの帰路をため息を吐きながら歩く。
親も先生もクラスに居るヒーローオタクもソイツにやたらつっかかる短期男もその他クラスメイトも全部ウザい。
(あーもう全部ぶっ壊れろ)
そこら辺に落ちてる小石を足で蹴っ飛ばしながら歩く。
「〜！〜〜」
どこかの路地裏から声が聞こえる。
(喋り声？)
いや、喋り声と言うよりは叫んでいるような、うるさ。
「あーもうお前いい加減ウザいよ」
パキ
(……)
好奇心で路地裏を覗いたのがいけなかった。男が、薄い水色の髪の、至る所に手をつけている、見るからにヤバそうな男が、目の前の男を、
「…ガキ？」
「あ」
やべ、見つかった。
でも何故だか動く気にはならなくて、コイツに怯えてんのか私は。
(違う)
(このクソみたいな毎日をこの人なら)
「なんだよ、お前。てか見たよな？可哀想だけど死ね。」
「ぁ、あ！あの！」
「は？」
「あの！……名前…」
「これから死ぬやつが何言ってんの」
素の自分で話すのは久々で、上手く話せない。こんな喋んのって難しかったっけか。
「ち、ちが」
「……」
「私、何も見てないし、誰にも言いません！だから…名前…名前教えてください、好き…好きだから！」
「は？」
やべ間違えた
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ゆう(プロフ) - オバホ好き、、優しいんだろうなって常日頃思う (2022年8月29日 17時) (
レス) @page26 id: 43275f8478 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ(プロフ) - 小川優さん» そう言ってもらえて嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年8月15日 3時) (レス) id: f378124263 (このIDを非表示/違反報告)
小川優(プロフ) - 全部重ためだけど短いからブルーにならずに読めていい!!! (2022年8月14日 1時) (レス) @page24 id: 43275f8478 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ(プロフ) - 真昼さん» だいたい月1で作品を書いているので、いつになるかは分かりませんが続きます。 (2022年8月5日 16時) (レス) id: f378124263 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 続きますか？ (2022年7月22日 0時) (レス) @page24 id: 279e5ec09b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむ | 作成日時：2021年11月23日 20時
