翌日ぅ ページ4
昨日は本当に楽しかった。だって、あの宿儺くんだよ?
あの宿儺くんが料理上手とかイメージに無い。
帰ったあと、一応お母さんに謝って仲直りはしたのだが、
この際もういい歳してんだから弁当ぐらい自分で作れるようになれと言われた。
早起きが苦手な私が珍しく朝早く起き、どうにか試行錯誤するも、やはり生まれるのはダークマター。
天性の才能?誇れる?
とか思い出している内にもう昼。
「はぁ...」
溜息をつきながら机に突っ伏す。
既視感?気にしない気にしない。
「......既視感。」
ボソリと呟いて隣の席に座った宿儺くん。
「お前弁当は。お前以外広げてるぞ、弁当」
「...宿儺くん、」
「お前まさか...」
そのまさかです。すみません。
「あのね...」
とまた昨日の事を話してみる。
聞いた彼に嘲笑われた。
「仕方無いじゃん...誇れる」
「不名誉だな」
「うっ...」
刺さった。割と強メンタルの私でも刺さった。普通に傷つく。
自業自得なので何も言えないが。
「はぁ...仕方無い。」
と呟くと彼はウインナーを私の口に突っ込んだ。
私はまたもぐもぐ。これは普通に売ってるやつだろうが、何故だか美味しく感じる。宿儺くんが作ったからかな。
「ん、」
飲み込むと、次はおにぎり。ほんとに美味しい。お母さんごめん、お母さんより美味しい。
「......お前、美味そうに食うよな」
「?だって美味しいじゃん」
にっ...と笑って言えば、
「...そんなに俺の飯が好きか?」
とニヤニヤしながら聞いてきたので、
「ん、好き。胃袋掴まれた」
と素直に返せば
「...そうか」
とだけ呟き顔を逸らしてしまった。
気づいてるよ、ちょっと耳赤いの。
「あれれ〜、宿儺くん、お耳赤くなってない?照れた?照れました?」
「黙れ。明日から弁当やらないぞ」
「すみま......え?明日?」
「......あ、」
聞き間違いかな?明日から...って...あとこの反応...
「明日も、お弁当作ってくれる予定だったの?」
「......目の前で倒れられたら不愉快だから、な」
勘違いするな、とだけ言って彼は席を立って教室を出ていってしまった。
立ち上がり際に見えた彼の顔は真っ赤で。だんだんとこちらまで恥ずかしくなって来て、それを隠す為に私は再び机に顔を伏せた。
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「え、あれ絶対カップルの絡みでしょ、無自覚なの?アイツら」
「宿儺が...!丸い...!」
「お前らな...」
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麦茶(プロフ) - 小宮瑠璃さん» わーい、ありがとうございます!神......!!いや、あの、私にはもったいない...(感激しながら)読んで下さってありがとうございます本当に...ジャンルはそれ以外も大好きなのですが、やはり書くなら純愛物だなと。これで心を洗って下さったのなら何よりです...(意味深) (2022年4月14日 19時) (レス) id: d98a2cb0d7 (このIDを非表示/違反報告)
小宮瑠璃 - ただの神じゃねぇか…!!!!() ツンデレ大好き。もう最高!てか純粋な恋愛物なんて久々に見たわ…心が洗われた(意味深)(汚れた人間) (2022年4月13日 23時) (レス) id: dbce0c6b80 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - るーさん» レスが物凄く遅れてすみません...!コメントありがとうございます。ツンデレ宿儺さん、完璧に解釈一致です...!最後まで読んで下さってありがとうございました! (2022年1月18日 23時) (レス) id: d98a2cb0d7 (このIDを非表示/違反報告)
るー - やばいなこれ絶対宿儺さ器用だけど性格が不器用なタイプだよこれツンデレだよこれ好きです (2021年10月4日 0時) (レス) @page7 id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - ゆずポンさん» あらまぁ同担さん!!(おばさん?)宿儺さんの小説で2度目(ry推しの同担さんに出会えるとか運命......!?(?)いやぁ嬉しい限りです。こんな妄想と偏見しかない小説を読んでくださってありがとうございました......! (2021年6月6日 17時) (レス) id: d98a2cb0d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麦茶 | 作成日時:2021年3月31日 16時