まるで正義のヒーローのようでした。(作文) ページ28
*
「わかったらさっさと去ね」
私に向かって手を振りあげた彼女の腕を掴みながら、
そんな言葉を彼は放った。
『去ね』。その2文字を彼が放っただけで空気が変わったように感じた。
目を見開いて凍りつく彼女を睨み、ギリギリと腕を掴む力を強くしていく。
容赦ないな、相手女の子ですよ。
「ストップ宿儺くん、相手は女の子ですよ、放してあげて」
念の為ストップを掛けておく。
「は?襲って来た奴を庇ってどうする」
「私は大丈夫だから」
蹴られ殴られした箇所が痛いけど。
あの子相当な力でやったな。
大丈夫、と言うと渋々、と言ったように彼女から手を放した。
ら、彼女は怯えたのか勝ち目が無くなったと思ったのか、
私を睨み去って行った。
あれ相当だな。そこまでしますか。
あれ絶対呪いとか生まれるタイプ。
「んで、アイツに何された」
未だに壁に寄りかかって座り込む私と視点を合わせるようにしゃがみ込み、
私を覗き込みながら、宿儺くんは言った。
中々レアな視点。
「何されたって...」
「殴られてたろうが」
アレ以外に何された、と言い直した。
見られてたのね。
「あれ以外に...お腹蹴られたのと、...顔...殴られました」
素直に言ってみると、
彼はアイツ...なんて恨みが籠った声色で言うものだから
「あ、でも本当に大丈夫だから...痣とかにはなってないはずだし、
痛いだけだから」
止めておいた。本当にあの子の身が危ないと思ったから。
宿儺くんは何か言おうとしたようだが、
何も言わずにチッ...と舌打ちをしていた。
「...顔だけでも冷やすか」
ボソリと呟いてから、宿儺くんは私をひょい、と抱え上げた。
軽々と。片手で。
「え、いいって...大丈夫だから」
「馬鹿言え、...お前、痛いの隠してるだろ」
何故バレたし。
腫れたらどうする、と言って譲らなかったので渋々私が折れて
保健室まで運んで貰った。
優しいね。本当に。前は折れてくれたのにね、こう言う時だけ譲らない。
彼なりに心配してくれたのかな。って、勝手に解釈してみたり。
そう言う所好きだよ、ってね、
いつか、言いたいな。ってずっと思ってたりします。
最近なう乱用してる気がするから封印する(フラグ)→←校舎裏なう
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麦茶(プロフ) - 小宮瑠璃さん» わーい、ありがとうございます!神......!!いや、あの、私にはもったいない...(感激しながら)読んで下さってありがとうございます本当に...ジャンルはそれ以外も大好きなのですが、やはり書くなら純愛物だなと。これで心を洗って下さったのなら何よりです...(意味深) (2022年4月14日 19時) (レス) id: d98a2cb0d7 (このIDを非表示/違反報告)
小宮瑠璃 - ただの神じゃねぇか…!!!!() ツンデレ大好き。もう最高!てか純粋な恋愛物なんて久々に見たわ…心が洗われた(意味深)(汚れた人間) (2022年4月13日 23時) (レス) id: dbce0c6b80 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - るーさん» レスが物凄く遅れてすみません...!コメントありがとうございます。ツンデレ宿儺さん、完璧に解釈一致です...!最後まで読んで下さってありがとうございました! (2022年1月18日 23時) (レス) id: d98a2cb0d7 (このIDを非表示/違反報告)
るー - やばいなこれ絶対宿儺さ器用だけど性格が不器用なタイプだよこれツンデレだよこれ好きです (2021年10月4日 0時) (レス) @page7 id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - ゆずポンさん» あらまぁ同担さん!!(おばさん?)宿儺さんの小説で2度目(ry推しの同担さんに出会えるとか運命......!?(?)いやぁ嬉しい限りです。こんな妄想と偏見しかない小説を読んでくださってありがとうございました......! (2021年6月6日 17時) (レス) id: d98a2cb0d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麦茶 | 作成日時:2021年3月31日 16時