同期。 ページ6
夜蛾学長(だったっけ)に無事認められ、正式に高専入学を果たすことが出来た
私は、絶賛校舎の中で元同期にしてこれから数少ない同級生となる人物を目の前にしている。
そいつが誰かって？大ヒント、ウニ。
そう、私は今現在ウニこと伏黒恵を相手にしているのである。
こうなったのにはちゃんと経緯があり、先生ズに認められたことを報告してすぐ、私は彼等と無駄に広い敷地内を案内、と言うよりかはお前久々で色々忘れてるだろうから見て思い出しとけよ見たいなノリで回っていた。
そして、これからお世話になる1年の教室を見に行った時、奴がいた。
｢あ｣
思わず素で声を漏らした。まさか此奴も転生してるとは思わなかった。ピンポイントで彼と同期なのは偶然に偶然が重なった結果だと言う事に無理やりしといた。
そんな彼はデフォの真顔で
｢...先生、誰ですかこの人｣
と言ってのけた。
｢覚えてないのね...｣
先生ズにしか聞こえないような声でボソリと呟けば苦笑が返ってきた。
｢ごめんごめん、恵に言うの忘れてた、この子は今日から恵の同級生になる子だよ。良かったねぇ、ぼっちじゃなくて｣
｢言ってなかったんすか先生達｣
忘れることってある？？？え、勧誘しといて忘れることある？？
この人達だから有り得るなと1人納得していると、
｢良かないですよ、初対面3秒で同級生なんて言われる俺の気持ちにもなって下さい｣
｢それは同情する｣
｢じゃあ、とりあえず2人は簡単な自己紹介、後は数少ないクラスメイトなんだから仲良くしなよ｣
｢はあ...｣
下から2番目が夏油先生、1番下が伏黒と私である。
溜息が混じったような返事が重なった。
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作者名：麦茶 | 作成日時：2021年3月14日 13時
