夜明けを導く光【鬼滅の刃】 (ページ6)

今日:1,033 hit、昨日:641 hit、合計:116,692 hit

壱-6 ページ6

それから数日後に刀が届いた

私の刀は鉄池(かないけ)さんという方が打ってくれたらしいのだけれど、まだ若い青年の刀鍛冶の方だった

「わぁ…｣

初めての自分の刀が嬉しくて、鞘に入ったまま隅から隅まで観察する

「お嬢さんは雷の呼吸の使い手だそうですね、俺は雷の呼吸の使い手の刀身を拝見するのは初めてでして｣

初めての私の刀…緊張するな

どんな色になるんだろう？雷の呼吸を使っているし、漠然と、桑島さんの刀みたいに稲妻模様になると思っていたけど

鞘から抜いて刀を握ると、ゆっくりと根元から色が変わっていく

「これは…｣

私の刀は、根元が琥珀色の、先端に向けて黄色の綺麗な淡い階調を作った

「色が途中から変わるのは初めて見ました…｣

「ほう…もしかしたらAは雷から新しい派生の呼吸を作るかもしれないな…｣

桑島さんは顎に手を当て、感心したようにぽつりと言った

「！桑島さん、それじゃ私は…｣

私は雷の呼吸の適性がなかったの…？

すると桑島さんは驚いたように目を見開き、私の肩に手を置いた

「なに、気にするな。儂が教えたことは無駄にならん。それを応用させて"自分の技"で、沢山の人を救いなさい。そしてそれを継承していきなさい｣

もしかしたら私に雷の呼吸は適していないかもしれない…

それでも受け入れて笑ってくれる桑島さんに、申し訳ない気持ちはあるけれど心の底から安心した

「独自の呼吸を作り出すのは立派な事だ。そんなに後ろめたく思わんでもよい｣

「はい！いつかきっと自分の呼吸を完成させて、型を披露しますね！｣

「はは､楽しみにしてるぞ｣