参-10 ページ46
天元side
Aが派手に落ち込んでいる
今までこんなAは見たことがねぇ
『先程の任務で…隊士を一人…っ…守れなくて…』
帰ってきたら死にそうな顔をしていて、元忍である俺でもさすがに驚いた
どんな時でも辛そうな顔を見せなかったAが…まぁそりゃそうなんだけど
「ついさっきまで普通に笑ってた奴が死ぬのはよくある事だ、こんな仕事ではな…」
育ってきた環境もあって、俺はずっとこれが普通だったが…
「…」
そもそもAはこれまでに死んだ隊士をあまり見てきてないんじゃねぇか?話に聞く限り、Aはいつも鬼を文字通り瞬殺してるらしいし
そこがそもそも異次元なんだよな
「そんな地味に沈んでんじゃねぇ。そいつだってAのせいだとは思ってねぇよ」
まぁ…こんな言葉でAの気持ちが晴れるとは思わねぇけど
しばらくの沈黙の後、Aはやっと口を開いた
「…私、もっと強くなりたいです」
「…」
「…甲になったからって、自分の力を過信していた。もっと鍛錬して、私自身強くならないと」
Aの目が、雰囲気が変わった
「師範、他の柱の方々に稽古をお願いしてもよろしいでしょうか?…柱の方々が常に忙しいのは百も承知ですが…」
こいつはどれだけ力をつけても上を目指して走り続けるんだな…
「ふ…いいんじゃねぇ?俺からも伝えておく」
「!」
「他の奴らもAと稽古するなら喜んで引き受けるだろうな!俺が派手に自慢してるからな」
「え」
「Aと稽古するのも柱にとって良い鍛錬になるだろうし…遠慮せず行ってこい。鴉で伝えておく」
Aはいつか柱を超える
「分かりました。早速行ってきます!」
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みやびりじゅ(プロフ) - 嬉しいです、ありがとうございます!頑張ります! (2022年11月5日 22時) (レス) id: eaba6d63f6 (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華 (ななぼし れいか) - 面白かったです!!更新楽しみに待っています!!! (2022年11月5日 17時) (レス) @page39 id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやびりじゅ | 作成日時:2022年1月21日 21時