参-2 ページ38
「お前…なんだ?女かぁぁ?」
「?!」
近くに生えていた木から声がした
あろうことか…木の幹に口がついていて、それが私に話しかけたようだ
「さっきの派手な髪の男は柱だなぁ?」
鬼には違いないので、反射的にその木を斬った
しかし、今度は私の後ろの木が喋りだした
「ヒヒッ馬鹿め…これを斬っても無駄だぁ。俺はこの山と一体化してるからな、この山全てが俺の体なんだぁ!」
…そんなことある?じゃあどうすれば…
一瞬考えが追いつかないでいると、すぐに周辺の木の蔓が伸びて私を目掛けて襲ってきた
光の呼吸 捌ノ型 日暈
一気に斬るけれど、やはり再生して私を目掛けてくる
急所を探さないと埒が明かない
悶々としていた時だった
「長月少女!!真上に高く飛んでくれ!!」
はるか上の空の方から炎柱様の声がした
「炎柱様!?」
真上に飛べという急な命令と、人間離れした声の大きさの二つに戸惑いながらも上に飛ぶ
「よく飛んでくれた!!有難う!!」
気がついたら炎柱様の脇下で抱えられていた
こんなに高く飛んだのは初めてだ
でも、それより高く長い距離を飛びながら私を抱えて…やっぱり柱の方は凄いなと尊敬する
私重くないかな、落ちないかな、なんて考えていたら炎柱様が急に大きな声で言った
「急所を見つけた!山頂に大きな社があった!その中に鬼の気配がする!」
「!!」
「頸を斬ろうとしたが、周りの植物が邪魔をするので一人では難しい!君に頸を斬って貰いたい!!」
「私に?!」
炎柱様が頸を斬る間に私が周りの植物の処理をするんじゃなくて、私が斬るの?
そんな雑用みたいなこと…やらせてしまっていいのかな
「あの…」
「遠慮することはない!鬼の討伐数を増やすことは経験値を上げることに繋がる!さぁ着地するぞ!!」
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みやびりじゅ(プロフ) - 嬉しいです、ありがとうございます!頑張ります! (2022年11月5日 22時) (レス) id: eaba6d63f6 (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華 (ななぼし れいか) - 面白かったです!!更新楽しみに待っています!!! (2022年11月5日 17時) (レス) @page39 id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやびりじゅ | 作成日時:2022年1月21日 21時