伝説になったお色気系歌い手は復活しても煽りがお得意。【歌い手】

# 思わぬ指摘 ページ20

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「りら、なんか変わったよね」


『……え？』



めいたんからの鬼電にようやく出て、数時間雑談をしていて言われた指摘。
何言ってんの、といいつつ内心ドキリとする。
古参のリスナーにも、言われていたから。
自分では全くそう思わないのだが、周りから見るとそう見えるのだろうか。



『……ちなみにどこら辺が？』


「え、心当たりあんの？」


『まぁ、……リスナーにもちょくちょく言われてたっていうか、』


「へー、やっぱり！？」
「んなんかねー、… 態度が丸くなった …… ？？？」


『……？？？？？？？』


「え ww えっとねぇ、ごめんごめん www 」



「えーー、俺の直感でしかないんだけどさ、りら傷付いてない？」



何に傷付いてる？私が、？

そうすぐ聞き返そうとしたけど出来なかったのは、
無視出来ないほど胸が痛かったから。まるで図星みたいに。



「アンチ、結構いっぱいいるでしょ。」



ああ、そっか。


前活動してた時も、小さな声ではあったけど批判はあった。
でも今は、大きな声で、大勢が批判を叫んでいるのがよく目につく。
指先ひとつで気持ちを世界に発信出来る時代なのだ。しかも匿名という有利な立場で。

信じたくないが、そんな奴らに知らず知らずのうちに傷付いていたらしい。



『……鋼鉄メンタルりらちゃんだぞ。傷付く訳ないだろ 。』


「はーいはい、今から家行くね？」


『…うん。』



いつもはこの、なんでもお見通しのような態度に腹が立つけど
今日は少し、甘えてやってもいいかもしれない。


ありがと、めいたん。


小さな声で呟いた。






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