51話 ページ6
ラナside
「情けない！シュシュや小童がここまで戦っているというのに...
町長のわしがなぜ指をくわえてわが町が消されるのを見てなければならないのじゃ！！」
静かだった町長サンは自分の中で溜まりに溜まった怒りに震え上がっている。
『まァまァ町長サン落ち着きなヨ』
「そうよ！落ち着いて」
町長サンの耳に私たちの声は届かなかったようだった。
このままバギーのところに乗り込む勢いだナ...。
すると近くで破壊音が聞こえ見渡すと、さっきまでいた町長さんの家が破壊された。
たしかゾロがまだ寝ていたはず...！
『ゾロ！』
ﾙﾌｨ「おいゾロ！生きてるか！？」
倒壊した建物から煙が舞い上がり、その中からゆっくりと起き上がるゾロがいた。
ｿﾞﾛ「寝足りねェ...」
「なんで生きてられんのよ...」
『きっと体が頑丈なんだヨ。ゾロだからネ』
「余計分からないわよ！」
呆れ顔でゾロを見る女史は今にでもため息をつきそうだ。
「もう我慢できん...！
突然現れた馬の骨にわしらの40年消し飛ばす権利はない！！」
「ちょちょっと待って！町長さん！」
「男には退いてはならん戦いがある！
違うか小童！！」
女史に止められてもなおバギーの元へ向かう町長サン。
「奴らのとこに行って何ができるの！？無謀よ！！」
町長サンは引き止める女史の方に振り返り、言い放った。
「無謀は、承知！！！」
町長サンは女史の手を振り払い、こちらを振り返らず真っ直ぐにバギーの所へ向かっていった。
「町長さん泣いてた...」
ﾙﾌｨ「そうか？？俺には見えなかった」
ｿﾞﾛ「なんか盛り上がってきてるみたいだな！」
『んふふ。ひと暴れできそーだァネ』
「あんたらまさかの行く気！？」
行く準備を整えていたら後ろから女史が驚いたように声をあげた。怪我もしていたから一応心配はしてくれるみたいだ。
ﾙﾌｨ「おれたちが目指すのはグランドライン。
これからその海図をもう一度奪いにいく！
仲間になってくれ、ナミ！」
ルフィ君はくるりと振り返り、笑顔で女史に手を差し出しながらいった。
「...私は海賊にはならないわ」
そう言って少し笑みを浮かべると差し出したルフィ君の手をはたきおとした。
「手を組むって言ってくれる？お互いのために」
ﾙﾌｨ「！おう！にしし」
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作者名：正岡蘭華 | 作成日時：2022年3月10日 12時
