／ケーキ…／ ページ8
*
ｺﾝｺﾝ
『はぃ…？』
「よ」
『狩屋くん…』
ワタシが自室の、低い丸テーブルでシャーペンを走らせていると、
切られたショートケーキが乗ったお皿２つと、
フォークを２つ持った、狩屋くん登場。
「真面目に勉強？流石」
『狩屋くんは勉強しなくていぃの…？』
「俺はいーの…」
テーブルに肘をついて、ジーッと見つめてきた狩屋くん。
狩屋くんは、ワタシの唯一の友達…
いや、唯一まともに話せる“家族”、かな…。
よく相談にも乗ってくれる、頼れる男の子。
『ところでそのケーキ…』
「ああコレ、ヒロトさんが貰ってきた」
『ぇ…でも貰ってきたって言っても１ホールでしょ？』
「ああ、だから食べれるのは、
今園内にいる瞳子さん含めた大人組と、俺たち２人だけだ」
ヒロトさん…吉良ヒロトさんとは……
このお日さま園に住む、24歳の、ワタシたちのお兄さん(？)
昔からこの園に住んでいるらしい…元々の苗字は
瞳子さんのお父さんの会社を継いで、社長になったスゴい人。
１０年前も、サッカーで世界と戦って頂点に立ったスゴい人。
って前に言っていた。
…余計な事って何だろう…？
「早くケーキ食べよーよー」
『ぁ、ぅん…』
狩屋くんはかなりの甘党だ…
１番好きなのはショートケーキだとか…。
…松風さんも、甘いもの好きかな…
って、今松風さん関係無いじゃん！？
「そういえばさ…Aって天馬くんと、友達なの？」
『へ…今日初めて喋ったけど……』
「なぁーんだ…まだそんな関係かー…」
そんな関係って…狩屋くん何を期待してるの…？
フォークでケーキを切って食べる。
「まあいいや……
ところで今日、何で帰ってくんの遅かったんだ？」
『ﾋﾞｸｯ…ぇっと、それは……』
「ちゃんと、正直に言えよ？」
狩屋くんなら、わかってくれるような気がして、
今日の“失敗”を、全て話した。
＿＿＿＿＿「もう…君には、全然期待してないから」
「最低だな、その教師…」
『…別にそんなことなぃよ、その先生は悪くない…』
…失敗ばかりしてる、ワタシが悪いんだ…。
*
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ツクヨミ☆ノア(プロフ) - .*･ﾟ読桜 .ﾟ･*.さん» どういたしまして！スッキリできたなら良かったです。これからも更新頑張ってくださいね！ (2018年5月28日 8時) (
レス) id: d751ca0591 (このIDを非表示/違反報告)
.*･ﾟ読桜 .ﾟ･*.(プロフ) - コメントありがとうございます。まだまだ自分を好きだと思い、自信を持つのは難しい気がしますが、なんだかスッキリしました。憧れの作者様にこんな風に言ってもらえて感激です。ありがとうございます！ (2018年5月27日 20時) (レス) id: 82655d59d1 (このIDを非表示/違反報告)
ツクヨミ☆ノア(プロフ) - コメント失礼します。誰だって失敗は怖いものですし、『完璧』じゃないと気がすまない人はたくさんいると思います。私も結構自己中心ですし、そうじゃない人は存在しないと思います。自己中ってことは自分が一番、大切だと本当は思っているんじゃないでしょうか？ (2018年5月26日 23時) (レス) id: d751ca0591 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：読桜 | 作成日時：2018年3月3日 23時
