王様と王子様と女神様３

花婿？花嫁？４ ページ13

岸side


「似合って、ますかね？」


緊張した顔の美雨葉。

俺らの方を見て、そう聞いてくる。


「うん、似合ってるよ」


「本当に綺麗な花嫁さんだね」


「ヤバいヤバい、みはちゃんヤバい！」


「めっちゃ似合ってる、女神様みたい」


「……似合っとるよ、うん」


いつもの美雨葉とは違う雰囲気に圧倒されてる俺ら。


「俺、美雨葉のウェディングドレス姿見れるなんて思ってなかったわ」


しみじみ、俺はそう思った。

まだ夢の中みたいだけどな！


「岸くん、いちいち失礼だよね」


そしたら、なぜかいわげんに冷たい目で見られる俺。


「えっ、俺マズいこと言った！？」


「さっきから言ってる」

ムーって顔したいわげん。可愛いけど怖いわ。


なんか言ったっけ……あ、あれか！


「結婚できないってやつか！」


「デリカシーない、ばか」


また、いわげんに怒られた……(笑)

へこむわーって思ってたら、美雨葉がこう言った。


「いいよ、いわち。元々、私、結婚する気ないから」


「「え！？」」


ここにいた全員が驚いた顔をして、一斉に美雨葉を見る。

「え、なに」っとそれに驚く美雨葉。


「女子って結婚したいんじゃないの！？」

「女の人って、子供ほしいとかよく言うじゃん！」


海人と紫耀がそう言うと、美雨葉は首を横に振った。


「私は思わないかな。


だって、一生添い遂げる人もういるじゃん」


「え、誰だよ！？彼氏！？え、彼氏いるのか！？」


俺の頭はついていかなくて、美雨葉に詰め寄ってしまう。


「岸くん、落ち着いて！」

神宮寺に押さえられて、俺は一回深呼吸した。


そして、「で、誰なん？」っと廉が聞く。


まさかの衝撃告白か！？二回目の衝撃告白か！？


なんて心構えしてたけど、美雨葉が言ったのは



「ファンの方だよ。ティアラの皆様」



アイドルとして結婚の意味だった。


「びっくりさせんなよ！俺は、てっきり彼氏がいるのかとっ」


「そんなわけ無いじゃん。ていうか、デビューを結婚に例えたのは岸くんでしょ」


……あ、確かに言ったわ。すっぽり忘れてた(笑)



「その顔、忘れてたんだ。ティアラさんがかわいそう」


「いやっ、違う！忘れてない！一瞬っ飛んだだけで！」


「それを忘れたって言うねん(笑)」


「岸くんサイテー」


「良いこと言ったなって思ってたのに」


「やっば、岸くんは岸くんだね〜」


「やなぁ〜」



……すいませんでした！(涙)

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