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俺と美雨葉の関係性 2015 ページ12

岸side 2015年


「私と岸くんは周りから見たら、どうやっても、女性と男性なんだし」

美雨葉は俯いて、諦めたように言う。


確かに、どうやっても俺らは男と女。


けどさ、まず、俺と美雨葉はどういう関係性だ?


えー、俺にとって美雨葉は、第2の妹っていいぐらい大切にしてる存在。

んで今回、一緒のグループになったから、これからはメンバーでもある。


って俺は思ってんるんだけど


「なぁ、美雨葉と俺ってどういう関係だ?」


俺の質問を聞いて、美雨葉は顔を上げた。

そして、俺のことをじっと見て、美雨葉はゆっくりと言った。


「……共犯者」


「あーっ、想像してたのと違うっ」

美雨葉の答えが予想外で俺は頭を抱える。


確かにっ、確かそうだったけど!

秘密を一緒に隠してきた仲だけど!


そうじゃなくてさっ


「あーーっだからー……んじゃ、質問変えるわっ。


美雨葉にとって俺ってどういう存在?」


俺がそう言えば、美雨葉は俺をじっと見る。

俺見て考えてるのはわかるけど、ガン見されると照れるわっ。


ていうか共犯者か……地味に傷ついた(笑)


「岸くんは」っと美雨葉が口を開いた。

俺が美雨葉の方を見ると、美雨葉はまたじっと俺を見つめて


「岸くんは……お母さん以外で唯一、一緒にいて心が安心する人、かな」


なんて、こっちが恥ずかしくなるほど嬉しい言葉を、美雨葉はいつもの無表情で言う。


「お、おう、そうか!嬉しいわ!」

俺は嬉しさと照れからか、早口になる。


てか、ぜってー顔にやけてるわ、俺。


「うん……だから、岸くんは家族のような存在」

そう言った美雨葉の無表情がちょっと柔らかくなった。


家族のような存在、か。


ていうか、もう家族だろ。


何かあったら俺に言えって何回も何回も言ったし

思い返せば、実の妹よりもしつこく面倒を見てたかもしれない。


美雨葉の家に泊まったこともよくあったし、逆に美雨葉が泊まりに来たこともあった。


お互いの家族公認の仲だし……ってこういう言い方だとなんか誤解受けそうだけど!



まぁ、その仲になったきっかけは美雨葉の保険証のコピーからで


その次の衝撃告白、俺がそこから気にし始めて



極めつけは、事務所のお偉いさんと会議室。



あれはマジでビビった


普段の緊張とはわけが違うくて、マジで身体固まった。



けど、美雨葉は俺とは違って、めちゃくちゃ堂々としてたんだよな。

お構いなし 2009→←謝罪と覚悟 2009



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作者名:猫嬢 | 作成日時:2018年11月1日 19時

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