真実の深層(視点:夏油) ページ39
深夜１時
約束の時間に老婆のところに３人で向かった。
『いいよ。見届けるよ。』
Aは二言返事で了承してくれた。
婆『来たようだね。ここだよ。巫女様が埋まっているのは。おや、そっちの女の人は誰だい？』
五『立会人だよ。恩人でもある。』
壊れかけた小さな社のなかに古びてはいるが見覚えがある鏡がおいてあった。そして老婆もまた古びた鏡を持って祠の横に立っている。
婆『そうかい。１人また増えるね。“ねえ様”。家族がまた１人増える。くくくくくくくく。』
次第に周囲の気温がさがっていく。呪力がなくとも分かる。近くに呪霊の存在を本能が感じる。悟だけでなくAまでもが、周囲の変化に反応していた。
五『“ねえ様”って子孫じゃねぇってこと？そうなんだろ？』
夏『人柱の恨みではなくその家族が呪霊になったか！』
『話し見えないけど、このお婆さんヤバい感じ？』
五『この婆さんは縁の実妹！姉貴を埋められた恨みで呪詛師になって死んだあとは呪霊になったってこと！』
『でもさ、もともと巫女は死人と会話できるっていう能力で時渡りってのも納得いくけど、その過程で君達の術式が無くなったのはどうゆうこと？』
婆『それが私の術式だよ。私は鏡にいろんなものが封印できる。神隠しはねえ様の術式と私の術式を“合わせ鏡”することで発動する。合わせ鏡をした人間の魂や呪力は私の鏡ではなく人間の鏡に封印される。だが、その鏡の持ち主の肉体が私の鏡に取り込まれると同時に魂も取り込まれる。そうなれば一生鏡から抜け出すことはできない。なぜだかお前たちは鏡の世界から飛び出した。でもこうやって戻ってきた。今度こそ取り込んでやる！』
『はい！質問。あんたの鏡を割ったらこの子ら帰れんの？冥土の土産に教えてよ。どうせ死ぬんでしょ？私ら。』
婆『そうさなぁ。何せ割ったことがないからわからんのぉ〜。』
『やな婆さんだな。どうする？一か八か割ってみる？』
夏『相手は呪霊だよ！そんな簡単には…。』
『でも本体鏡なんでしょ？こいつ“縁の鏡”とは一言も言ってない。あくまで“私の鏡”。』
この人はホントに私たちの世界とは違う世界の人間なんだろうかと疑問に思うほど、的確な指摘だった。感心している場合ではないと老婆と再度向き合うと祠の鏡から聞きなれた声が聞こえてきた。
“五条〜！夏油〜！いるんだろ！そこに！”
五・夏『！？』
五『硝…子？』
なぜか、縁の鏡から硝子の声が聞こえた。
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Wolf(プロフ) - 了解です！これからも頑張ってください💪 (2022年1月18日 10時) (
レス) id: d08657ee4c (このIDを非表示/違反報告)
福井影(プロフ) - Wolfさん、リンクをつけましたので、続きもぜひ楽しんでいただきたいです！ありがとうございます。 (2022年1月18日 1時) (レス) id: 3c05e4da9a (このIDを非表示/違反報告)
福井影(プロフ) - Wolfさん、コメントありがとうございます。実は続きがありますが、私が初心者なためリンクがうまくいってないようです。お手数ですが、同一作者作品を見ていただければわかると思います。作品初のコメント本当に嬉しいです。楽しんでいただけるよう、頑張ります！ (2022年1月18日 1時) (レス) id: 3c05e4da9a (このIDを非表示/違反報告)
Wolf(プロフ) - 続きが気になる……投稿待ってます！ (2022年1月17日 23時) (レス) id: d08657ee4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：u-ruru | 作成日時：2022年1月10日 16時
