俺らに希望のヒカリを。:: 2 〜BEST〜

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side.Kota



同じ家に住んでいるのに、他人。


そんな生活が続いた。


あの日以来、光は俺たちと話さなくなった。


分担して決めた家事もやらなくなった。


慧「こーた？ひかは？」


あまり理解してなさそうな慧は毎日俺に聞く。


宏太「さぁな。」


慧「ひか起こしてくる！」


宏太「いいや。いいんだ。慧。」


慧は知らなくていい。


出来るものならこのまま知らないままでいて欲しい。


慧と2人で食べるご飯。


今日もカップラーメン。


大ちゃんはあの日以来病状が悪化しつつある。


そのため病院通い。


高木はたまに出てきて一緒にご飯を食べるけど、義足の調子も良くないみたいであまり動きたがらない。


部屋に通販で買ったレンジを置き、電気ポットを置きほとんど部屋から出てこない。


慧もこの異変には気づいてる。


よくお風呂でなんで？と聞いてくることはあるけど、話そうとは思わない。


はぁとため息をつく。


このままの生活をしていると気が狂いそうだ。


そう思いながらも時はどんどんすぎる。


体調がよくなり安定した俺と比べ、慧は日に日に不安定になっていく。


慧「いやぁ！いやだ！……たすけて！たすけて……うぅっ、はぁ……ゆるして」


暴れる慧を抑えて収まるのを待つけれど、もうそろそろまっすーのところに預けた方がいいかもしれない。


そんな慧の声を聞いてか、大ちゃんも不安定になり


今は入院している。


あぁ、逆戻り。……というより振り出しに戻った感じか。いや、もっと酷い状況だ。


爪をたてて俺を離そうとする慧はポロポロと涙を流して、全身に力を入れる。


宏太「大丈夫だよ。慧。俺は離れないから。」


取り戻したいと思った幸せを、俺が無くしてしまったのか


後悔を……今更。


宏太「……ごめん。ごめんな。本当の幸せを知らない俺が幸せを手に入れるなんて無理な話だよな。」


もう幸せなんて望まないから、


神が本当にいるのなら、この試練を乗り越える術を俺に与えて欲しい。


。

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