34 ページ34
side,you
珈琲で体を温めたあと、菊池くんはテレビ台の引き出しから籠を取り出してきた。
風磨「首見せて。」
菊池くんに顎を上げられて服を下げられる。
さっと触れたのはタバコの火傷跡。
風磨「ちょっと沁みるよ。」
顎から手退かすと、消毒液を垂らした。
消毒液が冷たかったのと、沁みたのとでビクッと肩が動いた。
風磨「沁みるな。すぐだから。」
消毒をした後、薬を塗って大きい絆創膏を貼ってくれた。
無意識に掴んでいた菊池くんの服。
そんな私を見て、悲しそうに笑う。
私はそんな顔をしてもらいたいわけじゃない。
それなのに菊池くんの顔を見たら安心しちゃって
また涙が出た。
夕方のことなんて忘れて、菊池くんに縋る。
今の私に、ここまで頼れる人が菊池くんしかいないから。
風磨「今日は泣き虫だな。」
そう笑うと菊池くんは私を抱きしめた。
貴方「ごめんっ、」
風磨「謝らなくていいから…それより、どうした?誰にやられた。あの男?」
きっと今の菊池くんはあの怖い目をしてる。
貴方「違う…お母さんと、喧嘩して。」
風磨「…それだけ?それだけでこんなことになる?」
ならない。
きっと喧嘩じゃない。今まで、あんなことになったことない。
ならなんで?
なんで、
。。
442人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆいP - 面白いです!!!!!! (2019年3月20日 12時) (レス) id: 2dceceb413 (このIDを非表示/違反報告)
猫チャロ(プロフ) - 蒼遥さん» 気づくのが遅くなってしまってすみません!ありがとうございます! (2018年11月13日 22時) (レス) id: 44436217b8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼遥 - おもしろいです!頑張ってください!応募しています (2018年10月21日 19時) (レス) id: d21ba90605 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ