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side,you。
結局その日、菊池くんの家には行かなかった。
なんとなくあの後会ったら余計なことを言ってしまうような気もしたし。
途中雨がふって来た。折り畳みを出し歩き始める。
カフェによらず、直接家に帰った。
それが駄目だったのかもしれない。
そう気がつくのはもっと先のこと。
貴方「ただいまー。」
いつも通り帰ってこない『おかえり』を待つ。
靴を脱いで、自室に入るとそこには
貴方「…ママ。」
タバコを吸いながら私の部屋を荒らしてる母親の姿。
貴方「ねぇ、何してるの。」
私が話しかけても何も言わず、
本当のパパに貰ったパソコンはもう画面が割れている。
本棚も倒れて、机の上にあったものはもう床に全て落ちていた。
貴方「ねぇ!何してるのさ!…やめてよ!」
「…あんたなんかっ。」
貴方「やめてって!」
ママを無理やり部屋から出そうと押した時、手に持っているものが目に入った。
ママの手には限界まで刃の出たカッターが握られていて、
頬には涙が流れていた。
そのまま床に倒れ、私の上に馬乗りになるママ。
ママが吸っていたタバコは私の首に落ち、焼き付く痛みが走った。
カッターを握り直し、前に中島くんが切ってくれた髪を無造作に切り落とした。
なんでこんなことをするの?
なんで、ママは
私を愛してくれないの?
。
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ゆいP - 面白いです!!!!!! (2019年3月20日 12時) (レス) id: 2dceceb413 (このIDを非表示/違反報告)
猫チャロ(プロフ) - 蒼遥さん» 気づくのが遅くなってしまってすみません!ありがとうございます! (2018年11月13日 22時) (レス) id: 44436217b8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼遥 - おもしろいです!頑張ってください!応募しています (2018年10月21日 19時) (レス) id: d21ba90605 (このIDを非表示/違反報告)
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