薮家は一家団らん。

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side,Kei



頬に当たったおもちゃ。


咄嗟に頬を抑えると、手の暖かさでヒリヒリとする。


慧「大貴！」


俺が怒鳴ったのと同時に、宏太が椅子から立ち上がり


大貴の頬を叩いた。


宏太「部屋に入ってろ。」


大貴「やだ！大ちゃん遊ぶ！」


宏太「入ってろってっんだろ！」


大貴「パパのばかぁ！」


宏太に叩かれた場所を触りながら、涙を流し大貴は部屋に入っていく。


侑李は宏太の怒鳴り声に泣き出した。


大貴が部屋に入って行ったのを確認すると、救急箱を持って来た。


宏太「手退いて。」


慧「ん。」


泣いている侑李を膝に乗せながら、大人しく従う。


不器用ながら綺麗にはられた絆創膏。


その上から宏太が俺の頬を撫でる。


慧「急にどうしたの。」


宏太「悪い。」


それしか言わない宏太は、何を悪いと思ってるのかわからない。


少しの間俺を撫でて、すっと宏太は立ち上がり子供の部屋大貴がいる部屋に入っていった。


侑李「まーま。大丈夫？」


慧「大丈夫だよ。侑李、おもちゃお片付けしようか。」


侑李と大貴が散らばしたおもちゃと、俺が散らばしたおもちゃ。


ゆっくり侑李と片付けを始め、終わったころに


宏太が大貴を連れ出てきた。


大貴「まま、ごめんね。」


そして泣きながら俺に謝ったのだった。



end。

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