残花、俺は恋をした。�機�tkin） ページ17
side,Yuya
桜が舞う。
今年の開花が早かったからか、入学式には桜がほとんど落ちていた。
入学式の準備お前あるからなと、昨夜先輩に念を押され
とぼとぼスクバをリュックのように背負い
学校に向かい歩いていた。
どこの当番かなんてしらない。
あるからと言われて来いと言われているから行くだけ。
元ヤンの俺が学校に馴染めているのは
あの先輩のおかげだから何も言わないけど。
ふと目の前に落ちた桜の花。
それを踏み歩いて行く。
桜は綺麗だ。そのくらい俺も感じる。
でも道端に落ちれば踏まれるだけ、落ちなければいいのにと思ったが
枯れない花はない。
「おい！高木！」
門から顔だけを出し怒鳴る先輩。
『せんぱーい。おはよー。』
「おはようじゃねぇよ！おっせぇなお前。」
『集合時間聞いてなかったから。』
それも言わないとダメかと、呆れる先輩。
どうやら事前に配られた手紙に書いてあったらしい。
「もう入学式始まってるからな。」
『そうなんだ。』
「...お前は体育館裏の掃除してこい。」
そんな、体育館裏なんて誰が行くかと心の中で呟きながら、
渡されたホウキを持ち、体育館裏までまた歩く。
体育館から聞こえる先生の喋り声。
今頃眠たくて半目で聞いてる新入生がいるんじゃないかと、
まぁ、それは一年前の俺の話だけど。
と、急に体育館裏の茂みから音がした。
猫が動くみたいな音。
警戒しながらホウキを前に持ち、少しずつ近づいていく。
『うわっ。』
横から吹いた季節風。
手の甲を目に当て、舞った桜の花から目を守る。
風が収まったのを確認し、手をどけ目を開けると
そこには猫を抱えた、花びらを体中につけてる男の子が立っていた。
『...しん...にゅうせい？』
「新入生。」
『入学式始まってるだろ？』
「うん。薄々気づいてはいた。」
不思議な子だ。
ヤンキーっぽい明るい髪に、(自称)不機嫌そうな顔。
そんな俺をビビらずに、ゆっくり猫を撫で話す。
『急いでいこうとかはないわけ？』
「今行っても、目立つだけ。」
『無断欠席の方が目立つと思うけど。』
俺の言葉に「そうだね。」と言って黙る。
何となく、何かを話さないといけない空気が流れているような気がして
なにか話題がないかと頭をフル回転したけど
『あのさ、何組？』
そんな言葉しか出てこなかった。
。
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猫チャロ(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます。ボチボチ、頑張りますね。 (2017年2月28日 3時) (
レス) id: 1b288ff388 (このIDを非表示/違反報告)
猫チャロ(プロフ) - はるさん» ありがとうございます。 (2017年2月28日 3時) (レス) id: 1b288ff388 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - チャロ君!!楽しみにしてました！これからも頑張って下さい!!お話しとても面白いです！ (2017年2月26日 6時) (レス) id: d7def24883 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 新作楽しみにしてました！どのお話もとても面白いです！ (2017年2月25日 22時) (レス) id: a3cc4ec245 (このIDを非表示/違反報告)
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