涙雨と青い傘。�� ページ13
。
「薮宏太です。」
「薮？」
『やぶぅだって。』
「薮な薮。」
なんて愉快な人たちなんだろうと言うしかないこの状況。
そんな状況でも普通にご飯を食べるこの人たちと俺。
まとめて変わってる。
「俺、八乙女光。こいつが伊野尾慧で、そいつが高木雄也。」
『ちゃーす。高木雄也でーす。』
「ちょっ、俺が高木雄也だからね。」
「は、はぁ。」
ガキかと言いたくなったけど、一応初対面だし心の中にしまっておこう。
ご飯を食べ終わって片付けを手伝っていると外はすっかり暗くなっていた。
「じゃ、ありがとうございました。」
「いいえ。これ、洗濯しておいたから。」
「お元気で。」
『また来てね。機会があれば。』
伊野尾という人が笑顔で俺に手をふる。
最後に言った言葉。
その意味が分からないまま、俺は歩き始めた。
「あっ、あの！」
『え！？なに！？』
「どこかで！あったことありませんか！俺と、君！」
『..._______________。』
あのひとは何を言ったんだろう。聞き取れないまま
目を覚ますとデパートの階段のベンチの上だった。
さっきおかん的存在の人にもらった俺の服が入ってた紙袋を持っていた手は
殻になっている。
その服は俺が着ていて。
あれ？
「おかん的存在の人って誰？」
思い出せ、さっき一緒にご飯食べたばっかじゃないか。
誰だ、あの人は。
もう一人の人も思い出せない。
おれは無我夢中で走った。
このデパートの下だったはず。
非常階段をかけ下がって表から出て
路地に入っても、さっきのような空間はない。
そこに残っていたのは、俺がさっきまで持っていた
あの家に置き忘れたであろう
赤い傘だけだった。
end。
「...薄紅色の季節、迷子になった君と。今日みたいに遊びたかった。」
。
死んだあいつに恋をした。��(ybin)→←涙雨と青い傘。��
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猫チャロ(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます。ボチボチ、頑張りますね。 (2017年2月28日 3時) (
レス) id: 1b288ff388 (このIDを非表示/違反報告)
猫チャロ(プロフ) - はるさん» ありがとうございます。 (2017年2月28日 3時) (レス) id: 1b288ff388 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - チャロ君!!楽しみにしてました！これからも頑張って下さい!!お話しとても面白いです！ (2017年2月26日 6時) (レス) id: d7def24883 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 新作楽しみにしてました！どのお話もとても面白いです！ (2017年2月25日 22時) (レス) id: a3cc4ec245 (このIDを非表示/違反報告)
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