→ 9 人 の ヒ ー ロ ー →

1-9 ページ9

side,Ryosuke


　

時限爆弾。



前に時限爆弾を仕掛けられてスコープが怪我をしたことがあった。



でもその時の規模とは違う。



もっと大きい。



犯人たちの表情からすべてを巻き込もうとしているのは見て取れる。



このまま皆戦っても爆弾で消し飛ばされる



人質が急いで逃げはじめ、俺たちさえも冷静にはいられなかった



慧『現在4:54……



作戦変更……ただちに脱出せよ。繰り返す。作戦変更……ただちに脱出せよ。』



涼介「待って！いのちゃん。まだ犯人は」



慧『時間がない。……避難しろ。』



涼介「まだ何分か残ってる！」



慧『人質が焦ってる中、俺らがここで戦闘するのは妥当とは言えない。時限爆弾の解除に時間を取られては、全員巻き込まれる。



爆弾の約半径200m以内に残れば完璧に消し去る』



圭人「そんなに大きいの……？」



慧『高木。出口を大きくすることはできない？』



雄也「人質で無理。巻き込むと思う」



慧『……皆は裏口から避難。俺が最後まで見とく。裏口から出て、今出動した爆弾処理班の後ろに避難しろ。』



宏太「避難だ！」



薮くんは犯人たちを拘束しながらも大きな声を出した。



納得はいかない。



だって犯人倒してないんだもん。



でもいのちゃんが指令塔、一番この場をわかってるのはいのちゃんだから



従わないと



今はただ逃げればいいんだ。



.

1-10→←1-8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す