[ワールドトリガー]転生したバカはマブダチたちと頑張る (ページ8)

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物語終わりの危機ページ8

やべ。
キターとか言ってる場合じゃない。
俺たちは今、家の影に隠れている。
なぜなら、あの後ネイバーに見つかりそうになったから。
俺達がいたところって思ってたよりゲートの近くだったんだよね。

麻「ドスンドスンって近くできこえるよぉ。」

一緒に隠れている麻衣はもう泣きそうになっていた。
蒼も顔を青くして微かに震えていた。
俺に関しては、なんか一周回って冷静になっていた。
なんか、この二人を守らなきゃっていう使命感があるんだろうな。

(でも、ここでじっとしているわけにもいかないし)

ここに隠れていても、見つかってしまう可能性もなくもない。
いや待って。
今すげえ心臓がドキドキしてる。
こんなにドキドキしてんのって、前世でめちゃくちゃ怖いホラゲーをしたとき以来だな。

(いやいや、そんなこと考えている場合じゃねえよ)

必死に今の状況をどうするかを考えた。

(遠くに逃げようにも、今の俺らは小学生。どれだけ早くてもネイバーから逃げ切るのは
　不可能だな。そもそも大人でも逃げ切れないと思うし)

(それに、俺と蒼はまだ良いとして、麻衣は足が遅いし、いざ、ここから離れようにも
　麻衣が特にちゃんと動けるかが怪しいな)

(それなら、今は慌てて下手に動かずにじっとしておくのがいいな)

そう俺が結論づけたときだった。

プルルルルプルルルル

「「！？」」

音がした方を見ると麻衣が慌てて鞄の中を漁っているところだった。

(よりによっていまかよ！あと、原作でこのシーン見たことあるな！)

ネイバーの足音も近づいてくる。
これはガチで不味い。

「二人とも逃げんぞ！」

俺は二人の返事を待たずに二人の手を引いて家の影から出た。
公園に向かう時よりも必死に走った。
俺の少し前で蒼が走っているのが見えた。
麻衣は俺が腕を掴んで走っているから、すぐ後ろで走っていた。
後ろの方でネイバーが追いかけてくる音が聞こえてくる。
後ろを振り返りたいがそんな余裕はない。
逃げ切れる自信は全く俺にはなかった。
それはほかの二人も同じだろう。

(でもボーダーの人達か来るまで粘れば)

そう思ったときだった。
俺が無理やり引っ張っていたのが原因だろうが、麻衣がこけてしまった。

「麻衣！」

慌てて駆け寄ると麻衣の膝から血が流れ出ていた。
そして、ネイバーがすぐ後ろまで来ていた。

「噓だろ。」

ネイバーの目がどんどん近づいてくる。
思わず目を閉じる。
死んだな、俺。
嗚呼、でも