類は友を呼ぶ ページ6
「ええ〜ホントに言ってなかったっけ？」
蒼「多分言ってないと思うけど。」
麻「私もそう思う・・・。」
「マジか。」
俺は寝転んだときに付いた砂を払いながら言った。
今俺達は、三門市の住宅街を歩いていた。
二人に聞いてないと言われてショボーン(´・ω・`)となっていた。
(ちゃんと言ったと思ったのにな)
まあ、二人が言うならそうなんだろなと自分を納得させた。
麻「そもそも、何でいきなり三門市を歩き回ろうと思ったの？」
麻衣が不思議そうな顔でたずねてきた。
俺は少し悩んだあとに言った。
「・・・周りに誰もいないよな？」
蒼「見た感じ、歩いている人はいないけど。」
麻「ここって人通り少ないよね。ていうか、人を気にするってことはもしかして」
「できれば、何か手がかりがつかめたらいいなーと思いまして。」
俺が三門市を歩き回ろうって言ったのは、旧ボーダーとかに関わる何かをつかめればいいな、という
理由だった。
そういうのがつかめれば、旧ボーダーに入らなくても、これから俺達がすべきことが
明確になるからだ。
「もちろん、俺が歩き回りたいっていう理由もあるけどな。」
蒼「やっぱりそういう理由だったんだ。」
「別にいいじゃん！」
蒼「別にダメとは言ってないもん。それに」
蒼はにっこり笑って言った。
蒼「僕も二人と歩きながら喋るの楽しいよ。」
蒼が言うと麻衣も続けて言った。
麻「私もこうやってみんなと一緒に歩いて話すのは楽しいよ。」
「!でしょ！」
二人の言葉に俺は笑いながら答えた。
「今日はいままで行かなかったところまで行くから頑張れよ〜。」
麻「それ聞いてない。」
「だって今はじめて言ったもん。」
麻「ええ〜。」
蒼「というか、大丈夫？知らないとこまで行って迷わない？」
「大丈夫大丈夫。適当に歩いていればもどれるでしょ。それに、いざとなれば麻衣が
スマホ持ってるから何とかなる。」
麻「まあ持ってきてるけど・・・。」
蒼「困ったときの麻衣、頼りになるな〜。」
「流石、うちの有能枠。」
そうやって麻衣を俺と蒼の二人でほめているうちに俺はハッとした。
「なあ、ココどこ・・・？」
蒼「・・・」
麻「・・・」
俺たちは最初から歩きながら喋っていたので、いつの間にか結構な距離を歩いていたのだった。
麻「気がつかなかった・・・。」
蒼「まじで話すのに夢中になって、僕も気が付かなかった。」
「やっぱり二人も気が付いてなかったかぁ。」
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作者名：ピースマン | 作成日時：2022年2月22日 15時
