そういや、蒼と戦ってなくね？ ページ27
俺はあの後もう一回パイセンと戦おうとしたが、家から電話で母さんから帰ってこいとの指令を
もらったため、仕方がなく帰路につくことにした。
「クッソ、もう一回やりたかったのにな。」
そういいながら家までの道を歩いていた。
ちなみに明日も休みのためボーダーに行くつもりだ。
(さーて、帰ったら何を言われるか)
単純に何を言われるかが心配だった。
ボーダーに入るのにこんなに時間がかかったのは、俺の親が最後まで反対してたからな。
今日も行くときもかなり渋ってたし。
そうこうしているうちに我が家へついた。
「ただいまー。」
玄関に入ってそういうと、リビングの方から「お帰りー。」という声が聞こえた。
リビングに入ると、まず目に入ったのは、ゲームをしながら寝転んでいる弟である薫(かおる)の
姿だった。
「おい薫、またゲームしてんのか。」
薫「いーじゃん。ていうかボーダーはどうだったの？」
「めっちゃ面白いパイセンと仲良くなった。」
薫「ふーん。」
そう言って薫はゲームの続きを始めた。
「そういえば、母さんは？」
薫「多分行く準備してる。」
「どこに？」
薫「ショッピングモールに行く準備。」
「なるほどな。」
つまり、俺は荷物持ちとして呼ばれたわけだ。
別に荷物持ちはいいけどさ・・・。
少し不満に思いながらも、薫がやっているゲームを見ていると母さんがリビングに来た。
母「あら、A帰ってきてたの。」
「うん。で、俺は荷物持ちか？」
母「そうそう。だからついてきて。」
「はーい。」
そういって俺は母さんについていった。
てか、やっぱり俺は荷物持ちかよ。
薫「いってらっしゃーい。」
＊
母「ボーダーはどうだった？」
「よかったよ。仲良くなった先輩もいるし。」
母「そっか。」
今、俺らは母さんが運転する車の中で会話をしていた。
俺が思ってたより重い空気にはなっていなかった。
「そういや母さん、何買いに」
母「ねえ、A。」
俺が今日は何を買いに行くかを尋ねようとしたら、母さんが少し食い気味に話しかけてきた。
何となく、何を言いたいかが予想付くんだけど。
母「お母さんがAがボーダーに入れたがってなかったのは知ってるよね？」
「うん。」
母「じゃあ、何故入れたがらなかったかはわかる？」
「そりゃ、心配だったからだろ。」
母「何を心配してたと思う？」
隣を見ると母さんが真剣な目でこっちを見ていた。
「まあそりゃ・・・
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作者名：ピースマン | 作成日時：2022年2月22日 15時
