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「無理だ。」
『えぇ〜…。』
昼休み。私は教授の部屋へ訪れた。
アニメーガスになれますか？と聞いたところ、冒頭の言葉が返された。
「大体、あれを修得して何とする？役に立たないチンケな術だ。」
そう吐き捨てると、コーヒーを啜る教授。そんな姿を見ていたら、私もコーヒーを飲みたくなり、自分の分を注ぐ。
『アニメーガスに対してやけに批判的ですね？』
「… …別に、知っている動物もどきの術者が碌でもない者しかいないだけだ。」
そう言った教授の瞳はどこか濁っているように見えた。あれは、あの瞳は前にも見た事がある。たしか、私がドラコの穢れた血という発言について相談したときだ。
『… なにか、あったんですか？』
出会った当初はしなかっただろう質問に、つい声が強ばった。
私の過去を理解した彼だからこそ、聞きたくなった。彼の深淵の部分を。
「… …何も。」
『…そうですか。』
そう簡単に踏み込め無いか。
でも、私のことは知られているのに、教授のことを知れないのは気に入らない。
そこで私は大広間の挨拶の時、教授がルーピン先生に嫌悪感溢れる視線を送っていたことを思い出した。
少しだけ意地悪をしてしまおう。
『はあ。でも私アニメーガスに凄く興味あるんです。…あっ、そうだ。ルーピン先生に聞いてみようかしら。』
「…なんだと？」
私はこれはいい案だ、という顔で手を打つと、教授の低い声が部屋に響いた。私が教授の方を見ると、先程と同じような濁った瞳をしていた。彼の深淵にはルーピン先生が関わっているのか？
そんなことを思っているうちに、教授は私の目の前に来ていた。
私が顔を上げると、濁った瞳をした教授と視線が交わる。
その瞳の奥に感じるのは、怒りと悲しさと孤独と…後悔だろうか。
「…勝手にしろ。」
私を暫く見つめたあと、彼は視線を横に外した。
しかし、私と彼の視線は再び交わった。
「だが、あいつは危険だ。不用意に近づくな。」
『危険、とは？』
「言葉の通りだ。とにかく近づくな。」
『近づいてはいけないなら、アニメーガスについて聞けないじゃないですか。』
「なら聞くな。」
そんな勝手な…と言いたくなる口を噤ぎ、私は視線で抗議した。
「他でもない私の個人講義を受けているのだ。まさかこれ以上を求めるような傲慢な者ではなかろう？アシュリー。」
そこまで言われてしまっては、私は何も言えやしない。
参ったというように、私は軽く両手を挙げた。
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猫田(プロフ) - ななおさん» ありがとうございます！コメント本当に励みになります。これからも面白いと思って貰えるようなお話かけるよう頑張ります！ (2月21日 1時) (
レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななお - アズカバンの囚人までお疲れ様でした‼︎毎回面白くて楽しく読ませてもらってます。これからも作者様のペースで頑張ってくださいね (2月21日 1時) (レス) id: cf12d55d58 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - ななしさん» ありがとうございます！お休みでフレッシュした分1層頑張ります (2月18日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - お疲れ様です😆🎵🎵気長に❤️ (2月14日 8時) (レス) @page41 id: 9b994bebe6 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - みぃさん» 嬉しいです！ありがとうございます (1月28日 22時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2024年1月9日 9時
