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じきにポッターが教室のドアから出てきた。
私の姿を見ると酷く驚いたようで、目を見開いていた。
「A？どうしたの？」
『今日の授業について、質問をね。』
「そっかあ、Aは頭がいいんだっけ。流石だね。」
『そんな、ハーマイオニーには及ばないわ。それじゃあ。』
私はポッターに別れを告げ、教室の中へゆっくりと入った。
静かに戸を開けると、ルーピン先生は私にまだ気づいていないようで、授業の後片付けをしていた。
私が扉を後ろ手で閉めると、扉が閉まる音ががちゃりと響いた。
「…A？」
『ルーピン先生、お久しぶりです。体調はどうですか？』
私に気付いた先生は振り返る。
「そうだね、良くは無いかもしれない。それで、心配しに来てくれた訳では無いだろう？」
『全く心配していない訳では無いですよ、勿論。』
机と机の間をゆっくりと歩いていく。
要領を得ない私の回答に、先生は眉をひそめた。
『単刀直入にお聞きしますね。先生は、人狼ですか？』
私の言葉に先生は動揺を見せず、目を細めてただ笑った。
教壇から離れ、先生は私の元へ近づく。
「…どうして、そう思うんだい？」
『先生が人狼なら、感じていた違和感に全て納得がいくんです。』
ルーピン先生は人一人分私と距離を開けて、私を見下ろした。
「私が人狼だとして、君はどうしたいんだい？」
先生は怯えて、疲れて、諦めているような瞳を私に向けた。
その瞳がとても空虚で、人狼だからと虐げられてきた彼の背景が見えた気がした。
『教授に謝ってください。』
「…は。」
予想外の答えだったのか、彼は目を大きく開けた。
『教授に薬を作って貰っていたのに、ボガートを変身させて辱めるのはやはり納得いきません。』
「たったそれだけでいいのかい？私をどうすることも出来るのに。」
『どうにかしても、私にメリットはありません。』
キッパリとそう答えると、彼は何かを噛み締めるようにゆっくりと息を吐いた。そして、顔を上げた彼は優しく笑っていた。
「セブルスが君を可愛がる理由が痛い程わかるよ。」
『… …それで、謝ってくれますか？』
先生は私の頭に手を置いた。
「わかった。謝ろう。」
何となく恥ずかしくなって、私は彼の手を頭を振ってほどき、教室を出ようとする。そこに彼から声がかかった。
「そうだ、A。次学期の1月に呼び出すかもしれない。楽しみにしていてね」
顔色が悪いにも関わらず、彼は1番の笑顔を見せた。
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猫田(プロフ) - ななおさん» ありがとうございます！コメント本当に励みになります。これからも面白いと思って貰えるようなお話かけるよう頑張ります！ (2月21日 1時) (
レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななお - アズカバンの囚人までお疲れ様でした‼︎毎回面白くて楽しく読ませてもらってます。これからも作者様のペースで頑張ってくださいね (2月21日 1時) (レス) id: cf12d55d58 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - ななしさん» ありがとうございます！お休みでフレッシュした分1層頑張ります (2月18日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - お疲れ様です😆🎵🎵気長に❤️ (2月14日 8時) (レス) @page41 id: 9b994bebe6 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - みぃさん» 嬉しいです！ありがとうございます (1月28日 22時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2024年1月9日 9時
