11_two hornpipes ページ12
『わたし、は___「ああ全然平気だ。俺ら2人で楽しくやれる。」』
混じりあっていた視線の間に入ってきたのはジャックの背中だった。ぱっと視界がクリアになる。
「よし、血で署名を…ああインクで」
いつもの様に会話を続けるジャック。
突然、ジャックの左手を掴むディヴィ・ジョーンズ。タコ足の感触が嫌だったのか、ジャックは小さく悲鳴をあげた。
「3日だ。」
ジャックを強く睨んでから、私にも目を向けるディヴィ・ジョーンズ。他には何も言い残さずに彼はブラックパールから去っていった。
「ギブス君…身が汚れた気がする。」
掴まれた左手を恨めしそうに見るジャック。
「たった3日でどうやって99人分の魂を集める気だ？」
「幸いな事に、魂集めの場所までは指定されなかっただろ」
「__トルトゥーガ？」
「そう、トルトゥーガ」
ジャックはニヤリと笑い、進路を変える。明るい未来を願って、彼は海の向こうを見据えた。
・
・
しばらく船に揺られていると、ジャックが口を開いた。
「A、あの時なんて言おうとしてた」
あの時、とはきっと最悪の言葉が浮かんだ時の事だろう。刺すような彼の視線が居心地を悪くさせる。
『私一人の犠牲で皆が幸せになれるなら、って。私も甘くなったわね本当。』
笑って、冗談じみた言い方をしたが、彼は真剣な表情のままだ。
「A、お前に魂の値段をつけるとしたらざっと10000人分だ。いや、値段なんてつけられない…だから、その、もうそんな事考えるな。」
どんどんと声のボリュームが落ちていき、頭をポリポリとかくジャック。彼らしくもない、心配してくれたんだ。でも、
『ありがとう。』
どちらも、らしくない言葉を言ったためか、2人で顔を見合わせて笑った。
・
・
・
「じゃあ乗船希望の動機を教えてくれ。」
勧誘はトルトゥーガに着いてすぐに行われた。来る者拒まず、と言った感じに次から次へと99人分の魂を集めていく。
数人目の時、ある男がギブスの元にやってきた。
私とジャックは影の方でその様子を見ていた。
話を聞こう、とギブスが言うと、向かいの男はゆっくりと口を開き始めた。
「ある男を追ってカリブ海に入り、その結果部下と職を失った…人生もな」
嫌な予感が的中した気がした。
two hornpipes
12_hilarious→←Japanese title 1-10
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猫呼び - デッドマンズ・チェスト攻略！ラストはとくにバルボッサ好きにはたまりませんね！ジャック多め故の再会の引き立ち様が素敵です。個人的に今作はジャックが可愛いかった…！作者様への感謝と共に続編へ行ってまいります！ (2019年3月19日 22時) (
レス) id: 7ba933280f (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - まるごと林檎。さん» のんびり更新に着いてきてくださって感謝しかありません…！お褒めの言葉嬉しいです…！ありがとうございます！ (2018年8月22日 11時) (レス) id: e5d9246f57 (このIDを非表示/違反報告)
まるごと林檎。 - 久しぶりの更新、ありがとうごさいます！ジャックの心情がすごく伝わってきました！これからも頑張ってください！ (2018年8月22日 9時) (レス) id: f2a1eaf862 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - 天ノ江さん» 約一年越しの返信となってしまいすみません！ありがとうございます！最高の褒め言葉をありがとうございます、バルボッサの魅力を引き出せるよう今後も頑張って行きたいと思います！ (2018年8月22日 5時) (レス) id: e5d9246f57 (このIDを非表示/違反報告)
天ノ江(プロフ) - すごく面白くて、一気に読んじゃいました！この作品を読んで更にバルボッサが好きになりました(笑)更新頑張ってください！応援してます！ (2017年9月14日 1時) (レス) id: 49f85c03a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2017年9月5日 1時
