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光というものは何も無く、月明かりすら差し込まない鬱蒼とした森は異質な雰囲気が漂っていた。耳に入るのは小枝を踏む音と、木の葉の擦れ合う音だけだった。
ポッターが校長先生から貰ったという透明マントを羽織り森に入ったはいいが、20分歩いても蜘蛛の列が続くのみだった。
その後も10分歩みを進めると、いきなり目の前を閃光が走った。
「僕たちの車だ！」
そう、それは誰も載っていない車だった。その車について行くと、坂道に出たが、ポッターは蜘蛛の列を見失ってしまったらしい。前途多難だと思いながら、ウィーズリーを見ると、後ろを見て震えていた。
『どうかした？』
「あ、あ、うしろ…。」
途端にかさかさかさと大量の何かが動く音が聞こえ、後ろをばっと振り返ると、そこには大量の蜘蛛と、それを統率しているだろう親玉らしき大蜘蛛がこちらを見下ろしていた。
私は咄嗟に杖を構えたが、ポッターは待って！と声を上げた。
「アラゴグ！」
「何の用だ。」
「僕たちハグリッドの友人で、ハグリッドが大変なんです。」
「大変？なぜ、お前をよこした。」
「学校のみんなは、ハグリッドが秘密の部屋を開け貴方に学生を襲わせたと思っているんです。」
「わしが！わしはこの城で生まれたのでは無い！」
アラゴグと呼ばれた大きな蜘蛛は、怒りで鋏を打ち鳴らした。
ウィーズリーは更に驚いて私とポッターの服の裾を掴んだ。
「それじゃ、…誰も襲ったことは無いのですか？」
「襲うのはわしの本能だが、ハグリッドの名誉のため決して人間を傷つけなかった。秘密の部屋が最初に開かれた時、殺された女の子の死体はトイレで見つかった。わしは城の中の倉庫以外、他の場所はどこも見た事がない。」
次第に周りの蜘蛛たちの鋏の音が大きくなり、距離を詰めてくる。
『ポッター、そろそろ…』
「では一体何が生徒を襲っているんですか？」
「わしら蜘蛛の仲間が恐れる、太古の生き物だ。」
もう蜘蛛たちは足元にまでにじりよっていた。
『ポッター！』
「ハリー！」
私たちに名前を呼ばれ、ようやく周りの状況を理解した彼は後ずさりした。
「そ、それじゃあ僕達はこれで…」
「帰る？新鮮な肉をお預けにする訳がなかろう。」
『2人とも、走って！』
後ろから海のように軍をなし、蜘蛛たちが追いかけてくる。
すると、突然目の前にキキーッと音を立てて先程の車が現れた。
私たちは急いで乗り込み、蜘蛛を引き倒しながら命からがら森から逃げ出した。
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マニ。(プロフ) - 猫田さん» ✉️。わかりました！これからも更新応援してます！ (1月5日 15時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます！お気持ちは大変嬉しいのですが、今はこちらの作品の更新に集中したいと思っているので失礼ながら遠慮させて頂きます;; ですが、お話したいと思って下さって凄く嬉しかったです！ありがとうございます (1月5日 15時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます！亀更新ですが、よろしくお願いします (1月3日 4時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - とっても面白いです！作者様のペースで更新頑張ってくださいね！ (9月18日 15時) (レス) id: c72e216da9 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - 箱さん» こちらこそ、読んで頂けて嬉しいです！ありがとうございます (2023年2月25日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2023年2月9日 21時
