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程なくしてハロウィンの時期がやってきた。
穢れた血とドラコが言ってから暫く経ち、私が彼らと居る事に居心地の悪さを感じなくなっていた。
相変わらずパンジーはドラコにお菓子を渡せたことで喜んでいた。
私も彼女に習って前日にお菓子を作り、昨年と同じようにスリザリン生に配った。
「吹っ切れた？」
『っ！…ザビニ、驚かせないで。はい、お菓子』
「ありがとう！驚かせたつもりは無いけど？僕のお姫様が長い間悩んでいたようだったから」
ザビニは全て気づいているようだった。穢れた血事件から私が一時期スリザリン生から__主にドラコから距離を取っていたことを。
『相変わらず女子の変化には目ざといのね』
「そんな意地悪な言い方しないでよ、僕の目に映ってるのは君だけだよ」
『昨日も朝帰りしてたのに何を言ってるんだか』
私がそう言うと、彼は痛いところを突かれたかのような顔をした後、するりと目を細めた。
「ドラコに伝えないのかい？」
『差別発言をやめて、って？』
「君にしか出来ないことだと思うけど」
『ザビニも良くないと思っているの？』
「いや、僕はどうでもいい」
人を焚き付けた上でどうでもいい、と言う彼に呆れの色を見せると、彼は笑った。
ドラコを注意するのは私にしか出来ないこと。でも注意することが本当に彼の為になるのか。彼の純血思想の根深さは、付き合いが深いからこそ理解している。
でも、こんなのは言い訳で、ただ周りの人と外れた行動をする事に酷く恐れているのだ。
同調するのは簡単で、生温くて、居心地が良くて、そんな環境に身を置きたいだけ。ドラコにあの発言について咎めることは、とても勇気がいることだった。
勿論、それを簡単に言える勇気があるなら、私はスリザリンではなくグリフィンドールに行っていた訳で。
考え込む私を見て、ザビニはふっと笑った。1年生の時よりも少しだけ背が伸びた彼を見上げると、彼は私の頬に手をやった。彼の黒い瞳が私を真っ直ぐに貫いた。
「やっぱり、Aが行ってあげるべきだと思うよ。僕はあれに対してそんなに考え込めないし。」
『関係が壊れてしまったら？』
「Aなら、なんとかなるよ」
『無責任ね』
「女の子を取っかえ引っ変えしてる奴に責任を求める方がおかしいと思わない？」
彼の言葉に私が笑うと、彼も声を上げて笑った。ただ自分の胸の内を理解してくれる人が一人増えるだけでこんなにも心が軽くなるのかと涙が零れそうになった。
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マニ。(プロフ) - 猫田さん» ✉️。わかりました！これからも更新応援してます！ (1月5日 15時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます！お気持ちは大変嬉しいのですが、今はこちらの作品の更新に集中したいと思っているので失礼ながら遠慮させて頂きます;; ですが、お話したいと思って下さって凄く嬉しかったです！ありがとうございます (1月5日 15時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます！亀更新ですが、よろしくお願いします (1月3日 4時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - とっても面白いです！作者様のペースで更新頑張ってくださいね！ (9月18日 15時) (レス) id: c72e216da9 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - 箱さん» こちらこそ、読んで頂けて嬉しいです！ありがとうございます (2023年2月25日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2023年2月9日 21時
