助けてくれた人。 ページ3
どれくらい時間が経ったんだろう。
長かったのか、短かったのか・・・
「・・・い・・・・お・・・・・うぶか！！？」
ん・・・？
誰の声・・・・？
「・・・おい！！・・・・おま・・・じょうか！？」
「おい！！！お前、大丈夫か！！？ しっかりしろ！！」
ああ、誰かが助けてくれたのか・・・。
あたたかい・・・。
「ん・・ふぁ・・・・あ、す、すみません・・・・？」
体中がずきずきする。
「あ、いや、いいんだ寝てろ。」
そっと目を開けて見ると金髪碧眼のガタイのいいお兄さんが私をのぞき込んでいた。
「お前・・・いやさっきな、俺が街から帰ってくる途中だったんだが、
川岸に打ち上げられていたんだぞ！！
一体何があったんだ！？
いそいで駆け寄ってみると脈があったから、家に連れてきたんだが・・・
あと・・・あー、そ、その、なんだ・・・服がびしょびしょだったから
その・・・勝手に脱がせて・・
シャワーを、浴びさせたんだが・・・いや、これはその・・・////」
いや、そこ照れるとこじゃないから。
そんなこと気にしてる場合じゃないから！！
「ありがとうございます・・・本当に迷惑をおかけしてしまって・・・」
ああ、そういえばコットンの肌触りのいいワンピース？が着せられている。
いや、ワンピースというかただのでかいＴシャツなんだけど・・・
たぶんこの人のなんだろう。
「本当にご迷惑をおかけしまし・・・ハクチュッッ！！」
それを見て彼は少し笑った。
「俺はルートヴィヒと言う。お前の名は？」
「あ、私は・・・Aと言います。」
「そうか。」
無口な感じだが悪い人じゃなさそうだ。
彼の目はまっすぐで、一見厳しそうに見える。
しかしどこか暖かみのある目だったからだ。
「今夜はウチに泊まって行け、いいな？ 何、俺は一人暮らしだ。遠慮はいらん。」
「・・・ありがとうございます。」
「じゃあ、今から俺は夕食を作ってくるからな。寝ていろよ？」
「はい」
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作者名：テト | 作成日時：2015年12月28日 14時
