対価。 2 ページ33
「それで、どうしたの？」
『実はここ２週間くらいの間で、少し目立つリプがありまして。』
そう言うと彼女は自分のTwitterの画面を見せてくれた。
応援をしてくれるファンのリプがあふれる中、心無い内容で目立つものがあった。
須「気にするなって言いたいところだけど、これは不安だな。」
リプの内容は、彼女の正体を知っているだとか、ありもしない悪い噂のようなものだった。
こ「相手のことをブロックていう訳にも行かないですよね？」
須「うーん、確かにこれでこの人が暴れだしたらよりひどいことになりそうだしね。」
『一応、気にしないようにはしているんですが、日に日に正体を明かすぞ見たいなものが届いて』
QuizKnockで顔出しをしていない彼女は唯一の女性という事もあって、この中では誰よりも個人情報の流失には注意を払っていることだろう。
だからこそ、デマだったとしてもこういった悪戯には人一倍、恐怖心を持っているはずだ。
メディアやSNS上で自分を表現するというのは、こういった対価を背負うことも必要だという事なんだろうか。
須「今の状態だと何かしてあげることは難しいけど、困ったことがあればすぐに連絡してくれ。」
「誰でもいいから、必ず伝えてね！俺ちゃんとAちゃんのこと守るから！」
須「俺じゃなくて俺らでしょ？そういうことだから、ちゃんと大人を頼りなさいな。いいね？」
須貝さんはいつもよりも優しく、柔らかく彼女に微笑みかけた。
その微笑みに安心したのか、彼女の表情から先ほどまでの憂いは消えていた。
『はい、わかりました。』
須「ん！いい返事！！」
「よーしよし！」なんて言いながら須貝さんは彼女の頭をわしゃわしゃと撫でた。
彼女も照れ笑い？をしながらされるがままの状態。
「ちょ！須貝さん！！Aちゃんの髪ぐしゃぐしゃじゃないですか！！」
須「お？こうちゃん嫉妬か〜？LINEの時の仕返しだよ！！」
「まだ根に持ってたんっすか！？」
こんなやり取りを続けていたからか、先に戻っていたメンバーが「なんだなんだ」と撮影部屋に顔を覗かせていた。
この時、彼女のもとに届いていた一通のメッセージをここにいる全員、気づくことはなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 275人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おいら。(プロフ) - みなみさん» そうですね…今回のことについてはやるせない気持ちでいっぱいです…。まずは目の前のことに挑戦し、また皆様に楽しんでいただける作品を作れるよう、努力してまいります!ありがとうございます! (2019年10月12日 22時) (
レス) id: bd7a0fa47b (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - マナーと言うか、モラルない人って居ますからねぇ….…。フォロワーさん達と「バカなのかな？」って話してました(苦笑)ご本人達が見て、良い気はしないでしょうに。ゆっくり考えて判断なさってくださいね。 (2019年10月9日 1時) (レス) id: 1c715d90c6 (このIDを非表示/違反報告)
おいら。(プロフ) - かなとさん» ご指摘いただき、ありがとうございます。確認不足のため、つけたままでいました。以後このようなことがないよう、十分な確認をしていきます。ありがとうございます。 (2019年8月30日 1時) (レス) id: c936dc85f7 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年8月30日 1時) (レス) id: f69f2bbdbd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おいら。 | 作成日時：2019年8月30日 0時
