陶器人形とクイズと彼ら

見つけた。見つかった。２ ページ14

塩「初めまして。それで、先輩方は何の御用でしょうか？」

「いやちょっとね、Aさんにお話がしたくて…。」

恵「Aちゃんを連れていくなら僕を連れて行ってください！！僕がAちゃんの身代わりになります！！」

一番小さい男の子が目に涙を浮かべながら必死に懇願してる。

「これは山本と同じタイプだな。」

鶴「須貝さん、声に出てますよ。」

「おっと。」

明「そんで？お話って結局何ですか？先輩方？」

ちょっと高圧的に話かかけてきた子に負けじとこうちゃんが一歩前に出た

こ「僕たちは、君たちにじゃなくて、Aさんにお話があるんだ！」

若干声が震えてる。

まぁそうだろうな。こうちゃんより明らかにその子のほうが背が高い。

俺よりちょっと高いくらいの子によく頑張ったよ、こうちゃん。

鶴「別に悪いことをしたとかそういう事じゃないんだ。いわゆる勧誘ってやつだよ。」

「なんかその言い方ちょっと怪しく見えますよ、鶴崎君。」

眼鏡を指であげながらにやければ、完璧にアウトだと思った。

塩「勧誘…？なんのですか？」

相変わらずAさんじゃなく男の子が答える…。

川「クイズだよ。」

今まで黙っていた川上が口を開いた。
それに俺もこうちゃんも鶴崎君も、3人の男の子たちも驚いていた。

おぉ…喋った…。

みたいな。

『…ッ』

か細い呼吸が聞こえた。

『…クイズなら、もうやめたので結構です。』

その声は先ほどまで震えていた子の声とは思えないほど、ハッキリとしていた。

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