【こーく】こーくさんと実験してみましょ

実験4「お酒」飲んでみた ページ4

「うぅぅ〜.....」
「えっ、待ってもう酔ったの？早くない？」

こーくは元から弱いのを知っているからか、全くといっていいほど飲んでない。
なんて言っても、私もホントに少ししか飲んでない。

「待ってなよ、水持ってくる...」
「...行かないで」

酔ってフワフワする頭じゃ、自分が今何をして、何を言っているかなんて分からない。
少なくとも、自分が恥ずかしい事をしてるんだとは分かるが。

「は...？水取に行くだけ...」
「そうやって、どっか行きそう...」
「いや、行かないよ」

それでも、こーくの服を掴む手は離れない。

「...え、夢主？」
「うっ、ひっ.....っぅ...」
「待って何で泣いて.....あ、まさか...」
「泣いてないよ.....」

なんて自分で言っておきながら、目をこする。
初めてお酒を飲んだ日、親と姉にめちゃくちゃバカにされた事を思い出す。

「泣き上戸...なの？」
「うるさいィィ.....」
「しょうがないなぁ...ほら」

腕を広げて、優しい声で「おいで」なんて。
...変なとこでお兄ちゃんヅラしてんな、こいつ。

「...ん」
「おっ、珍しく素直じゃん」
「うるさいな...こう見ても妹属性なんですぅー...」

でも本当に“妹”なんて言っていいのか...もう20歳の良い大人が。

「...やば、これ思った以上にやばいな...」
「何が.....？」

こーくの温かさに、だんだんと眠気が襲ってくる。
このままもう寝れる...。

「夢主、今の状況教えたげる」
「んぅ...？」
「真っ赤でね、涙流して、少し汗ばんでるの」
「ふぅん...」
「ぶっちゃけ手、出しちゃいそう」

その言葉で、パチリと目が開く。
思わずこーくを見上げれば、奪われる私の唇。

「っな...！」
「眠いんでしょ？なら、丁度いいじゃん」
「ち、が.....っ」

気づけば目の前には、綺麗に笑ってるこーくと天井。あぁ、背もたれにしてたソファーに押し倒されたのか。

「あとでちゃんとベット運ぶから...」
「じゃあもう運べ、お前家に帰れっ.....！」
「やだね」

嫌がる私にキスをする。まだ酔いが残ってる私じゃ、それだけでまたフワフワしてくる。

「...ね、夢主イイコトして遊ぼ...？」

なんて、耳元で言ってくるから、本当にタチが悪い声だ。

・‥…━━━☞・‥…━━━☞・‥…━━━☞・‥…
その後の一言
「たまにはお酒も悪くないね」

「見てくれてありがとう。良ければリクエストとかもお願いっ」

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