実験20｢たくさん｣飲んじゃった？ ページ21
前回の実験の続きとしても読めますし、単体でも読めると思います(多分)
楓様リクエストです！
「.....ねぇ、夢主起きて？」
「.....」
「っは、いい加減に起きなきゃ、ダメだって」
「.....」
「.....起きて、起きて！夢主！」
何度も俺は、らしくもなく大声を上げる。
スヤスヤと眠っているコイツは、死人と間違えそうなくらい真っ青で。
...いや、ちゃんと息してるから、大丈夫...だよな？
「ねぇってば.......あれ、何アレ...」
ふと目に入った、机の上にある瓶。
手に取ればもう中身が少なくて、軽い。
「.....ね、まさか...」
“これは睡眠剤で、たくさん飲んじゃった”.....？
俺は医学的なものは何も知らないし、分からない。でも...もし、本当に飲みすぎたのなら.....
サァッと顔から血の気が引く。
心臓が痛いくらいバクバクする。手の温度が下がり、震える。
「っ、夢主！起きろ、早く！！」
「.....ん」
「早く、起きて！夢主！」
小さな声が聞こえる。それだけでホッとする自分も少なからずいる。
でも、目を開けて、俺の名前を呼んで。
ちゃんと生きてるって、安心させて。
「夢主！」
「.....なぁに...こーく.....？」
「.....はぁぁぁぁぁ...っ」
「...？」
目を開けて、俺を呼ぶ夢主に、酷く安心してため息が出る。
でも同時に、さっきの光景を思い出す。
「...バカじゃねーの！？」
「は...！？」
「何これ、まさか本当にたくさん飲んだの！？だとしたら本物のバカだぞ！？」
「...バカバカうるさいよ」
「ね、お願いだから、もうやめて...っ」
夢主の頬に触れる手から、伝わる温もりに、泣きそうになる。
「...寝れないなら、こんなのに頼らずに俺に言って...？」
「...こーく、怒ってる...？泣いてるの...？」
「泣いてない！泣きそうになってるけどさ！」
ふわりと香る、シャンプーの匂い。長い髪が顔にかかる。
コツン、とおでこをつける夢主。
近い距離に、安心する。また泣きそうになる。
「...ごめんね」
「...辛いなら、俺に言って？」
「.....それは...」
「もう、1人で泣かないで...」
1人で抱え込むのは当然なのかもしれない。
言っても理解してくれない。周りみたく頑張れよ、なんて言われるかもしれない。
そう思って、話せなくなる。
それでもいいから。
「...約束して」
「...分かった。もう1人で泣かないよ」
どうか、俺と一緒に生きて。
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ライ - あうぴーさん» コラショじゃないですか？ (2022年3月7日 23時) (
レス) @page5 id: 12f1619bb8 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - リクエストです！○○しないと出られない部屋やってください！ (2021年9月11日 22時) (レス) id: 2eb070a2f9 (このIDを非表示/違反報告)
あうぴー - リクエストです！他のツッコミのかたも登場させて、取り合いみたいにしてください (2021年3月26日 19時) (レス) id: 264a18b758 (このIDを非表示/違反報告)
あうぴー - 実験5の、”あの赤いヤツの名前”って誰のことですか？ (2021年3月26日 16時) (レス) id: 264a18b758 (このIDを非表示/違反報告)
みや?粉雪(プロフ) - 好きだ.....!面白かったです!!神ですか....? (2020年2月29日 1時) (レス) id: 74a81016db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜月猫 | 作成日時：2019年7月22日 23時
