マフィアな私達の同居生活【中原中也】

出陣 ページ15

私は仕事柄出張が多く、自分の家というものを持っていない。じゃあ戸籍はどうしてるのかとか、一応裏社会の人間であるからそこはもう察してほしい。因みに私は仕事上いくつも戸籍を持っていたりする。

とまあそんな訳で、ここヨコハマに帰ってくる度に寝る部屋やら生活必需品やらを調達しているのだが、今回はそれが全て中也の家で補えると。ただそれだけ。同棲なんてときめくものではない。



仕事用から私服に至るまでの諸々の衣装に関してはポートマフィアの本部ビルの私の執務室に保管してある。出張中も時折部下が洗濯屋に出しておいてくれるから助かっている。


特大サイズのスーツケースに服の諸々を詰め込んだ。それを大層仰々しくガラガラと引き摺ってビルを降りれば、すれ違う構成員達がざわめく。

「今から中原幹部の御自宅に…」

「スーツケース一個で嫁がれるなんて流石A様…」

「最強夫婦の誕生だ…」

等々。
好き勝手で無茶苦茶に。


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中也がまた出てこない…

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