君と今日も明日も2 (ページ30)

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「計画はあるのか？」

と男は聞いた。

「計画？
　おまえさっきから…仲間になりに来たんだよな？」

と質問を返した弔に

「計画のない目標は妄想と言う。
　妄想をプレゼンされてもこっちが困る。

　勢力を増やしてどうする？
　そもそもどう扱っていく？
　どういう組織図を目指してる？

　ヒーロー殺しステインをはじめ、快楽殺人のマスキ
　ュラー、脱獄死刑囚のムーンフィッシュ。
　どれも駒として一級品だが、すぐに落としてるな？
　使い方がわからなかったか？

　イカれた人間十余人もまともに操れないのに勢力拡
　大？
　コントロール出来ない力を集めて何になる。

　目標を達成するには計画がいる。
　そして俺には計画がある。
　今日は別に、仲間に入れてほしくて来たんじゃな
　い。」

と答えた男。

黙って聞いてりゃペラペラと…。
どの駒も落としたくて落としてんじゃねぇよ。

オレ…こいつと仲良くできる気がしない。
嫌いなタイプだ。

「トゥワイス…。
　ちゃんと意志確認してから連れてこい。」

と言う弔。

「計画の遂行に莫大な金が要る。
　時代遅れの小さなヤクザ者に投資しようなんて物好
　きはなかなかいなくてな。

　ただ名の膨れ上がったおまえたちがいれば話は別
　だ。

　俺の傘下に入れ。
　おまえたちを使ってみせよう。
　そして俺が次の支配者になる。」

と男は話した。

冗談だろ？
名前貸せってのに手下になれってか？
ふざけんな。

「帰れ。」

と一言答えた弔。

交渉は決裂だ。
さぁ、お帰り願おうか。

「ごめんね、極道くん。
　私たち誰かの下につく為に集まってるんじゃぁない
　の。」

とマグネが個性で男を捉えた。

「何にも縛られずに生きたくてここにいる。
　私たちの居場所は私たちが決めるわ！！」

と磁石で男を殴りつけた。

しかし、マグネの腕に男の手が触れた瞬間…バツンと音を立ててマグネの上半身が消し飛んだ。

…え？

嘘だろ？
マグネ…？

「先に手を出したのはおまえらだ。

　あぁ、汚いな…！
　これだから嫌だ。」

と返り血を拭う男。

「マグ姉ー！？」

と叫んでMr.コンプレスが飛び出した。

「待て、コンプレス！」

と静止する弔の声も届いていない。