死穢八斎會 ページ29
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暫く待っていると、トゥワイスが一人の男を連れて来た。
「話してみたら、意外と良い奴でよ！！
おまえと話をさせろってよ！
感じ悪いよな！！」
相変わらずややこしい話し方だが、元気そうで安心した。
そしてトゥワイスが連れてきたマスクの男。
こいつは…すげぇ。
「…とんだ大物連れてきたな…トゥワイス。」
と弔も口角を上げた。
「大物とは…皮肉が効いてるな、敵連合。」
と答える男。
「何！？
大物って有名人！？」
と聞くマグネに
「"先生"に写真を見せてもらったことがある。
所謂スジ者さ。
『死穢八斎會』その若頭だ。」
と答えた弔。
「極道！？
やだ、初めて見たわ！
危険な香り！」
とマグネは嬉しそうだ。
「私たちと何が違う人でしょう？」
と聞くトガに
「よーし、中卒のトガちゃんにおじさんが教えてあげ
よう。」
とMr.コンプレスは説明を始める。
「昔は裏社会を取り仕切る恐ーい団体がたくさんあっ
たんだ！
でも、ヒーローが隆盛してからは摘発・解体が進み
オールマイトの登場で時代を終えた。
シッポ掴まれなかった生き残りは、敵予備軍って扱
いで監視されながら細々生きてんのさ。
ハッキリ言って、時代遅れの天然記念物！」
と説明を終えたMr.コンプレス。
本人を目の前にして時代遅れの天然記念物とは…。
なかなかの毒舌っぷりだ。
「まぁ、間違っちゃいない。」
と答えた男。
「それで、その細々ライフの極道くんがなぜうちに？
あなたもオールマイトが引退してハイになっちゃっ
たタイプ？」
と聞いたマグネに
「いや…オールマイトよりもオール・フォー・ワンの
消失が大きい。
裏社会の全てを支配していたという闇の帝王…。
俺の世代じゃ都市伝説扱いだった。
だが老人たちは確信をもって畏れてた。
死亡説が噂されても尚な。
それが今回実体を現し…タルタロスへとブチ込まれ
た。
つまり今は日向も日陰も支配者がいない。
じゃぁ次は、誰が支配者になるか…。」
と男は答えた。
「ウチの"先生"が誰か知ってて言ってんなら…そりゃ
挑発でもしてんのか？
次は弔だ！」
とオレが言うと
「今も勢力をかき集めてる。
すぐに拡大していく。
そしてその力で、必ずこのヒーロー社会をドタマか
らブッ潰す。」
と弔は続けた。
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作者名：九音 | 作成日時：2021年3月3日 23時
