削り合いの猛攻 ページ6
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「ボイチェンは聞いてねぇ。
暴れろ！」
と言う円場くんの言葉に宍田くんは頷いた。
そして動き出した上鳴くんに直接触れる。
上鳴くんの体に触れた宍田くんと私は、ビリビリと電気が走りまともに動けなかった。
直前で気づいた円場くんは宍田くんから離れたものの梅雨ちゃんの舌に捕まってしまった。
「よっしゃ、牢まで持ってけ梅雨ちゃん！！」
と言う上鳴くんの声で、梅雨ちゃんは円場くんを拘束したまま牢へと向かう。
ダメだ。
体が痺れて言うことを聞かない…。
私が未だ動けずにいると、宍田くんは私を再び背中に乗せて梅雨ちゃんを追う為に走り出した。
しかし、エアプリズンが解かれた口田くんと切島くんに行く手を阻まれてしまった。
個性を一瞬解くことでそれを潜り抜けた宍田くんは、再び獣化し切島くんと口田くんを掴んだ。
「私の力に対抗できるのは、切島氏くらいでしょう。
だぁかぁらぁー！！」
と言ってから切島くんを投げ飛ばす。
そっちには…塩崎さんがいる！
ナイス判断だ！
口を塞いでしまえば個性を使えない口田くんを、宍田くんが封じ込める。
やっと痺れが取れてきた私も、宍田くんを守る為に弓を構えて上鳴くんから放たれたポインターを矢で撃ち落とした。
すると上から攻めてきた梅雨ちゃん。
それを鋭い嗅覚で察知し避ける宍田くん。
口田くんの中々の暴れぶりに抱えたままでは分が悪いと判断した宍田くんは
「確実に2:1でフィニッシュですぞぉー！！」
と言って、口田くんを抱えたまま牢へと向かった。
『早くも削り合い！
宍田・円場・星宮の荒らしが覿面！！
我が教え子の猛攻が遂に、A組を打ち砕くのか！』
とブラドキング先生の偏向実況を聞きながら、私たちは塩崎さん、鱗くんと一度合流し策を練る。
「私を囮に奇襲…！？
ああ、なんて罪深き所業でしょう。
ムチで打たねば。」
「円場とられたの痛いな。」
「ムチですと！？
しかし功は奏しましたぞ！
あと3名の内、2名捕まえればA組に勝てますぞ！」
と各々が話す中、突然宍田くんが鼻を動かして
「蛙吹氏が3人向かってきてる！！」
と言った。
相手のチームが何をしたのかはわからない…。
けど、これだとどこに"誰が"いるか判断できない。
私はカウス・アウストラリスを解除して、新たに星座を描いた。
"おおいぬ座のシリウス"
そして艶やかな黒色の毛並を持つ大型犬が姿を現した。
宍田くんの嗅覚を、この子で補う。
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九音(プロフ) - ルルさん» ルルさん、コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです！ここまで読んで下さって、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました！ (2021年2月18日 0時) (
レス) id: ba7cd0b894 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - 面白い小説を有難うございました。終わってしまうのが惜しいですが、完結おめでとうございます。 (2021年2月18日 0時) (レス) id: f019f9d1e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九音 | 作成日時：2021年2月12日 21時
