初々し過ぎる ページ17
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「てな訳で、緑谷くんからAちゃんを強奪してき
ましたー！」
と言う透ちゃんの声で女子会は始まった。
「いやー、最近どうなのかなーと思ってたんだけど…
Aちゃんいつも緑谷と一緒だから、なかなか話
聞けなくて…。
強引だったのはごめんね！」
と両手を合わせて謝る三奈ちゃん。
「特にどうもしないよ？
お互い"好き"って言える間柄になったってだけで、
別に何も変わりないよ？」
と私が答えると
「「「えー！？」」」
という反応が返ってきた。
何かおかしなことを言っただろうか…？
「え、それでAちゃんはいいの？」
「あんなに仲良しなのに何も進展ないん？」
と三奈ちゃんとお茶子ちゃんが訊ねる。
特にこれといって不自由していることはない。
しいて言えば、毎日緑谷くんがかっこよ過ぎて困っていることくらいだ…。
「毎日緑谷くんがかっこよくて困ってる…。」
と私が言えば
「「「あー、うん…ごちそうさま！」」」
という返事が返ってきた。
そっちから聞いてきたのに何だその反応…と頬を膨らませていると
「星宮はさ、緑谷と恋人らしい事…したくないの？」
と響香ちゃんに聞かれた。
恋人らしい事…？
と私が頭にハテナを浮かべていると
「えっと、例えば手を繋いだり…ハグしたり…チュー
したり…そういうのだよ！」
と透ちゃんが説明してくれた。
するとぶわっと顔に熱が集まるのを感じた。
「え…あ、いや…。」
と私が言葉に詰まっていると
「でも、Aちゃん合同戦闘訓練の時緑谷に抱きつ
いてたじゃん！」
と三奈ちゃんが言った。
「あれは緊急事態だったからで、別に深い意味があっ
てした訳じゃ…。」
手は繋いだ事がある。
でもキスって…。
私にはまだ早いっていうか、ハードルが高いっていうか…。
「無理です！
恥ずかし過ぎて死んじゃう！」
と私が頬を赤く染めて答えると
「折角の恋人たちのクリスマスなのに、何も進展しな
くていいの？」
と三奈ちゃんが追い討ちをかける。
だからってどうしろと…？
「じゃぁ、お互い名前で呼び合ってみるっていうのは
どうかしら？」
と梅雨ちゃんが人差し指を口元に当てて聞いた。
名前…。
「い…出久く…ん？」
と私は試しに言ってみた。
でも、やっぱり無理。
恥ずかしい！
私が両手で顔を覆うと
「「「初々し過ぎる！！」」」
と返答が返ってきた。
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九音(プロフ) - ルルさん» ルルさん、コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです！ここまで読んで下さって、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました！ (2021年2月18日 0時) (
レス) id: ba7cd0b894 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - 面白い小説を有難うございました。終わってしまうのが惜しいですが、完結おめでとうございます。 (2021年2月18日 0時) (レス) id: f019f9d1e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九音 | 作成日時：2021年2月12日 21時
