ヒーローへの第一歩 ページ14
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「Aちゃん、ぴゅーんって！
すぐ飛んでったもんねぇ！
早かったもんねぇ！」
「ガッと抱きついたもんねぇ！」
と言う三奈ちゃんとお茶子ちゃん。
助けなきゃと思って体が勝手に動いた…。
でも、思い出したら恥ずかしくなってきた。
「考えなしに飛び出しちゃったので、もうちょっと冷
静になるべきでした。
でも…何も出来なくて後悔するよりは、良かったと
思ってます。
緑谷くんが無事で、良かったと思ってます！」
と私が言うと
「それが自分でわかってるならいい。」
と相澤先生は答えた。
そして心操くんが
「俺は別に、緑谷の為だけじゃないです。
星宮に言われて動いただけで…。
ていうか、柳さんたちも黒いのに襲われてるのが見
えた。
あれが収まんなかったら、どのみちB組の負けは濃
厚だった。
俺は緑谷と戦って勝ちたかったから止めました。
偶々そうなっただけで、俺の心は自分の事だけで精
一杯でした。」
と言うと、相澤先生は心操くんに近づいて首に巻いた捕縛布をぎゅっと左右に引っ張った。
「誰もおまえにそこまで求めてないよ。
ここにいる皆、誰かを救えるヒーローになる為の訓
練を日々積んでるんだ。
いきなりそこまで到達したら、それこそオールマイ
ト級の天才だ！
人の為に…。
その思いばかり先行しても人は救えない。
自分一人でどうにかする力が無ければ、他人なんて
守れない。
その点で言えば、おまえの動きは充分及第点だっ
た。」
と相澤先生は言った。
相澤先生はとても優しい人だ。
だって、こんなに彼の事をよく見てる。
「心操くん、最後のアレ！
乱戦に誘って自分の得意な戦いに戻そうとしてたよ
ね！
パイプ落下での足止めもめちゃ速かったし、移動時
の捕縛布の使い方なんか相澤先生だった。
第1セットの時は、正直チームの力が心操くんを活
かしたと思ってた…！
けど決してそれだけじゃなかった。
心操くんと星宮さんの状況判断も動きも、ヒーロー
科の皆と遜色ないくらい凄くて焦った！
誰かの為の強さで言うなら、僕の方がダメダメだっ
た…。」
と言う緑谷くん。
「これから改めて審査に入るが、恐らく…いや十中八
九！
心操も星宮も、2年からヒーロー科に入ってくる。
おまえら中途に張り合われてんじゃないぞ！」
と言うブラドキング先生の言葉に、一筋の涙が頬を伝った。
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九音(プロフ) - ルルさん» ルルさん、コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです！ここまで読んで下さって、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました！ (2021年2月18日 0時) (
レス) id: ba7cd0b894 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - 面白い小説を有難うございました。終わってしまうのが惜しいですが、完結おめでとうございます。 (2021年2月18日 0時) (レス) id: f019f9d1e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九音 | 作成日時：2021年2月12日 21時
