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十六 神牙の音 ページ17

朝ごはんを終えると、光秀さんが私を読んだ。



三日月「なんですか?」


光秀「信長様から、あなたに神牙のことを教えるように言われました」


三日月「そうですか」


光秀「この世界の文字は読めますか?この書物の内容はどうですか?」



光秀さんに書物を手渡された。

開いてみると、昔の字が書いてあってとても読みにくい。

でも、私は心だけじゃなく、本の内容がすぐに読める。

文字がわからなくても。



三日月「戦のことですね、あと、鷹と犬?」


光秀「読めるようですね」


三日月「文字はわかりませんが」


蘭丸「文字がわからないのに読めるんですか?」



後ろから、蘭丸さんがそう言った。

私は頷いた。

たとえ言葉が通じなくても、文字がわからなくても、何故か読めてしまう。

こういう時この能力は便利だ。



三日月「神牙って、吸血鬼のかいるんですか?」


蘭丸「はい、僕も吸血鬼ですよ」


三日月「そうですか・・・・・・」



耳、とんがっとるからそうだろうなと思ったけど。



蘭丸「三日月さんの世界には吸血鬼はいないんですか?」


三日月「はい、それに、時代もだいぶ違います」


蘭丸「時代?」


三日月「私の世界は、この世界の役五百年ほど先の世界です」


蘭丸「え?そんなに先の世界なんですか」


三日月「はい、なので色々違いすぎて戸惑いしかありません」


光秀「そうなんですか・・・・・・、それは大変ですね」



蘭丸さんと光秀さんに私の世界のことを話した。

二人とも興味津々で聞いてくる。

途中で長秀さんも話に加わった。



長秀「あんたの世界の戦術はどうなっている」


三日月「私のところに戦はありません」


長秀「じゃや誰が天下を取った」


三日月「天下取りもありません、武将じたいいませんからね、今国を治めているのは

政府、天皇陛下はいますが」


長秀「なんだと!?」


蘭丸「戦も武将もない世界ですか・・・・・、平和な世界なんですね!」



皆さんと会話をして、私も少し楽しくなった。

少しだけここに馴染めたような・・・・・・でも、

元の世界の話はあまりしたくない。

蘭丸さんに平和と言われ、私は黙り込んでしまった。



蘭丸「三日月さん?」


三日月「平和・・・・・・なんですかね?」


長秀「戦がないんだから、平和だろ?」


三日月「そうですね、表向きはとても平和です」



私は元の世界のことを思い出し、気持ちが暗くなった。

終わり←十五 疲れの音



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雪桜 - 熱が出ました!頭が痛いよ〜 (2018年12月13日 17時) (レス) id: e8a95e9dde (このIDを非表示/違反報告)
雪桜 - じやあ成実の特技は! (2018年12月8日 17時) (レス) id: 57e1b13492 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜 - な、なぜわかった! (2018年12月8日 17時) (レス) id: 57e1b13492 (このIDを非表示/違反報告)
ニャン武士(^・x・^) - 雪桜さん» 確か泳ぐことだったはず・・・・・・? (2018年12月7日 22時) (レス) id: 0544fd5110 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜 - わかりますか?! (2018年12月7日 22時) (レス) id: 86efdfcd4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ニャン武士(^・x・^) | 作成日時:2018年11月20日 18時

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