この愛の味を知る者は ページ22
「…どうか、いなくならないでね」
何言ってるんだろ私……。"いなくならないでね"なんて言ったって、私の過去を知らない彼にこの気持ちが伝わるはずがない。
こんなに独りよがりな自分に、少しくらいの罰を。ふふっ…でもね、罰も好きだよ。
「いなくなるわけねぇだろ」
＿＿Aのとろけるような甘い声に魅せられて、惑わされないはずがない。俺は彼女に出会ったときから、この人形のような少女に不確かな感情を抱いていた。
「かわいいな…」
(俺以外に、この愛の味を知る者はいない…｡)
「カミュの言葉ならなんでも嬉しいよ」
Aは無邪気に微笑んだ。
その顔は淡い月に照らされていて、本物の人形のようだとすら思えた。他の誰のモノとも比べものにならないくらいの、かわいい人形。四肢を縛り付けて俺だけのものにしてやりたい。
あーあ、もしこいつが本当に本当に人形だったんなら、言いたいこと全部吐き出せるのに。
「あれれ、Aに見惚れちゃった？」
「まぁ…お前は綺麗だからな」
「あははっ！うるさい口だね」
そう言うと、Aはすっと立ち上がった。
「勇者さま…ううん、君のお友達が心配するよ。そろそろ戻らなきゃ！ちなみにだけど、親友の座は私が譲らないけどね」
出会って数日の、親友。
あぁ、いっそ甘い関係なんてどうでもいいから
思いっきりべたべたしてみたいぜ！！
･･･なんて俺らしからぬことまで思ってみた。
酒の酔いもとっくに覚めきったはずなのに、
自然に顔が火照る。くっそ……こいつといるとまるで調子が狂う。
そろそろ時間もやばいと思うから、Aを部屋に送りとどけた後、俺もすぐに寝ることにした。
にしても、……思わせぶり…だよなぁ。
そんなことを思いつつ、
俺はゆっくりと瞼を閉じた。
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リリィ - 続き気になります。続編をどうかお願いします！ (2019年1月11日 20時) (
レス) id: 401a5e74b1 (このIDを非表示/違反報告)
あいにゃん(｡ｰωｰ｡)(プロフ) - パイソンさん» うんっ…！！お婆ちゃんになっても！ずっと待ってる…！！← (2017年8月26日 15時) (レス) id: f3a61665cb (このIDを非表示/違反報告)
パイソン(プロフ) - ンもう、そうやってテンション上げさせるんだから。w待っててくだせえww (2017年8月26日 15時) (レス) id: dee72be6ca (このIDを非表示/違反報告)
あいにゃん(｡ｰωｰ｡)(プロフ) - パイソンさん» やだもうそんなこと言って上手いw期待して待ってるww (2017年8月26日 15時) (レス) id: f3a61665cb (このIDを非表示/違反報告)
パイソン(プロフ) - お世辞などではありませぬ。そんなことないですよ…ドがつくほどの下手っぴですw (2017年8月26日 15時) (レス) id: dee72be6ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいにゃん(｡ｰωｰ｡) | 作成日時：2017年8月21日 18時
