霧の向こうに見えたもの ページ11
"船っ！海っ！楽しい!!!"
ベロニカがるんるんしていたのはいいけど、なんだかだんだん辺りが怪しくなってきた。霧が立ち込めて、左右がまったくわからないほど。
なので、とりあえず隣にいたセーニャにくっついておいた。……ってこの僧侶さんすっごくかわいいよー！
「Aさんは甘えん坊ですね」
良かったぁ。くっつくのを拒絶されて海に突き落とされたらどうしようかと思った。それはそれで…わりとドキドキするけどねっ
「んんっもう！なんなのこの霧！なーんにも見えやしない」
ふいに頭の上から振ってきたのはシルビアの声。
「気味が悪い……全速力で抜けるわよ！」
その時、タイミング悪く強い波によって急激に船が傾き、私は反対側に飛ばされてしまった。
「ぁわあ！！？」
きゃーっ！…とかいうかわいい悲鳴は期待しないでほしい。私は少しボーイッシュなところも入ってぶふぁっ！！
「ちょっ……」
「ご、ごめんね勇者さま！ないす…きゃっちだよ！」
私を男前にも顔面キャッチしてくれたイレブンに向かって、満面の笑みを向ける。ちなみに彼は私の胸にうもれている。
勇者さま！
Aをキャッチしてくれてありがとうー！！
「ぅ……ま、まぁ…無事で良かったね」
船の揺れも収まったところで一息。
ふぅ………
「勇者さま！ゾクゾクしたね！」
「えっ？それはどういう意」
「光よ！霧が晴れるわ！」
勇者さまの声を遮って、ベロニカの声が船上に響いた。
すると、暗雲の立ち込めていた空は光の筋を何本か描き、瞬く間に青空を作り上げてしまった。
「ここは、いったい…」
目の前を見てみると、乗り上げて難破した船の残骸や、紅に色付いた大きな岩が砂の上にあったり、金剛石のようにきらきらと光る砂粒が水と水との間にあったりした。
「………ここは、地図にはないわよ？」
「え？」
シルビアの言葉に、みんなが息を呑んだように感じられた。
「こういうワケのわからない場所は早くおさらばしたいけれど、船が乗り上げちゃったみたいね…」
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リリィ - 続き気になります。続編をどうかお願いします！ (2019年1月11日 20時) (
レス) id: 401a5e74b1 (このIDを非表示/違反報告)
あいにゃん(｡ｰωｰ｡)(プロフ) - パイソンさん» うんっ…！！お婆ちゃんになっても！ずっと待ってる…！！← (2017年8月26日 15時) (レス) id: f3a61665cb (このIDを非表示/違反報告)
パイソン(プロフ) - ンもう、そうやってテンション上げさせるんだから。w待っててくだせえww (2017年8月26日 15時) (レス) id: dee72be6ca (このIDを非表示/違反報告)
あいにゃん(｡ｰωｰ｡)(プロフ) - パイソンさん» やだもうそんなこと言って上手いw期待して待ってるww (2017年8月26日 15時) (レス) id: f3a61665cb (このIDを非表示/違反報告)
パイソン(プロフ) - お世辞などではありませぬ。そんなことないですよ…ドがつくほどの下手っぴですw (2017年8月26日 15時) (レス) id: dee72be6ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいにゃん(｡ｰωｰ｡) | 作成日時：2017年8月21日 18時
