ページ ページ7
戦闘時は機体、だけでなく周囲への被害が最小限になるようにその高い隠密性と機動力を生かした高速の先制攻撃による一撃必殺に専念しているため被撃墜数は現状ではゼロであり、被弾率もほぼゼロ。その撃墜数・撃墜率は言わずもがな高く、優等生という言葉を体現したかのような存在である。しかし、機体の表面に塗布されているレーダー波吸収皮膜が雨や擦り傷を苦手としていることから、荒天時は格納庫での待機に専念していることが多い。
そのため活躍の幅が狭く、他の機体より注目度はかなり低く、認知度もほとんど無い。ペーパー上のスペックから予想される撃墜数と実際の数字がかなり見劣りしていることから、ギャップに驚く者が多く、先述した運営費用への圧迫など故に一部の者からは｢お荷物｣や｢厄介者｣として扱われているが、本人はそれを撤回させようとは思いもしていないようで、嫌味に対しても｢実際そうだからな｣と寧ろ肯定するような返答をしている。
他の機体と比べて、思考や性格に｢ヒト｣の部分が少なく、そのため人間と積極的に交流し娯楽に興じて人間らしい生活を送る他機の行動や思考を理解はしているものの、違和感を覚えている。また、人間としてのあらゆる欲が他に比べてかなり薄いのも特徴的であり、「理解」はできるが「共感」をするのが難しいという少々厄介な性格をしている。これが彼の「改良型且つ後継機」とも呼ぶべき存在であるF-35『ライトニング�供戮忙�痒い思いを抱かせている要因であるようだ。
もともとステルス戦闘機として隠密性や秘匿性の向上のため物静かな性格(性能)になるように機体が設計されていることもあるが、彼の場合はそれ以上に彼自身の元々の性質によるところが大きいだろう。彼は「元々は朗らかな性格であった」というような記述を先程はしたが、正確に言えば、「元々は朗らかな性格であるように演じていた」というべきだろう。演じていた、というよりもそう『願われていた』という状態が近しいだろう。これは彼の元相棒であり、元恋人であったパイロットが原因である。
そのパイロットとは彼があきつに来る前からの付き合いであり、アメリカと日本の間で結ばれた古式不明機に対する軍備に関する条約の関係で、彼とともに戦力としてあきつに留まることとなった。その際にあまりにも彼が無表情でいることを憂慮したパイロットが「せめて自分が生きている間ぐらいは、笑顔でいてほしい」と彼に願い、それこそが全ての始まりとなった。貴方の願いなら、とラプターはそれを了承し、彼は「朗らかで明るい性格になった」のだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ねこうさぎ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年7月2日 10時
