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「あ、この種類はヒレの先に毒があるのでもし海で釣りをしていた時に釣れても、素手では絶対に触らないように。ちなみに、身は淡白でなかなか美味しいです。生で食べるとちょっと独特な臭みがありますが、陸にある香草やスパイスなどを使用すれば簡単に取れる程度なので、気にならない人はそのままガブッといっちゃって平気ですよ。」、 「皆知っていると思うけど、〇〇先生はアザラシの獣人で、〇〇先生はペンギンの獣人ですね。双方とも北極海や南極海に生息していることが多い種族で、私も冷たい海で活動する種族です。ちなみに先生、アザラシもペンギンも食べたことあります。…あ、先生たちのことは、食べちゃだめですからね？」、 「獣人と動物では互いが獣人であるか動物であるかということが本能的に分かりますし、我々獣人同士の場合でも同様です。ですが、人間からすると我々が動物か、獣人であるかということはなかなか察知することができません。半獣姿ならばともかく、全獣姿になってしまうと人間は我々を動物だと誤認識してしまうことが多いです。実は先生、全獣姿で泳いでいたら網から漏れた魚を狙いに来たのだと勘違いされて人間に狙撃されそうになったことがあるんですよ。慌てて半獣姿になったら、紛らわしい！と怒られてしまいました。しょうがないと言えばしょうがないですが、先生ちょっとムカついたので後日その船が狙っていたマグロの群れを仲間と一緒に追いかけてとことん邪魔してやりました。…その船が密漁船だったというのは、想定外でしたが。」などという海の生態系のピラミッドの頂点に立つ種族らしいと言える、ハンターとしての凶暴な顔丸出しのコメントに、特にシャチの捕食対象となる種族の……なぜか、教師陣が度々冷や汗をかいている。生徒はむしろ楽しそうに笑っていることが多い。
彼は彼の母を頂点とする超女系一族に長男として生まれ、幼い頃から自分の妹や弟、…だけではなく、なぜか同じ群れにいる親戚夫婦達が産んだ子ども達の世話までしていた。そのため子どもをあやすのが異常に上手く、実際以前は保育士として数年働いていた経験を持つ。シャチそのものの出生率は低く、五、六年に一度の単位でしか子どもは生まれないが、なにぶん群れとしての規模がそこそこ大きいため生まれてくる子どもの数も多く、そのため群れが構成された初期は人手不足が深刻な状態であり、本来ならば子育てにほとんど参加しないはずのオスである彼も駆り出されたのだそう。
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作者名：ねこうさぎ | 作成日時：2021年1月12日 18時
